蒼紅:第十七話 天主
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紫電の体力を考えれば星が落ちる前に倒せるかどうか疑わしい。
せめて八咫烏と黒豹が無ければ話は別なのだが。
「……出来ればあまり使いたくはなかったが。GV、俺があのユニットと紫電をほぼ同時に攻撃してあいつの体力を一気に削る…最後の一撃を決めろ…」
「兄さん…」
「チャンスは一度きりだ。これが失敗したら俺達の負けだ。行くぞ」
「うん」
「気をつけて下さい、ソウ」
「ああ…迸れ、紅き雷霆よ!雷光の如き光速さを見せてやろう!!アクセルヴォルト!!」
紅き雷霆の力の身体強化を極限まで行い、生体電流も超活性化させ、全身に雷撃の膜を纏う。
そして足に力を入れて駆け出すとソウの姿が掻き消えた。
八咫烏と黒豹を斬り刻み、紫電のコアを露出させ、そして生体電流の超活性によりチャージが不要になった超高速移動でのチャージセイバーでの連続攻撃で一気に紫電の体力を削っていった。
「ぐおおおおおおっ!?」
八咫烏と黒豹が機能停止に陥り、紫電の弱点は常に露出することになるが、ソウの方も無事ではなかった。
超高速移動での超絶的な速さで酷使された銃は負担に耐えきれずにバラバラになり、ソウも10秒間能力を酷使して全ての力を使い果たしてしまい、オーバーヒートを起こしてしまっている。
「今だ…決めろ…GV!!」
「ありがとう兄さん…迸れ!蒼き雷霆よ!!煌くは雷纏いし聖剣!蒼雷の暴虐よ、敵を貫け!!スパークカリバーーーッ!!!」
アンリミテッドヴォルトで強化されたスパークカリバーが紫電のコアを粉砕した。
「馬鹿な…この僕を…秩序を…砕くか…!愚かだ…君達は…実に…愚かしい……。その先に待つのは…混沌と…破滅…だけだと…いうのに……秩序を失った能力者は…叛乱を起こすぞ…!」
「…!!」
「…ふん、それによって世界が滅びるならそれがこの世界の運命だと言うことだろう…未来は誰かに決められるものではない。自分の未来は自分でどうにかするものだ。貴様は大人しく死に果てていろ」
「ソウ…」
テーラがソウを見上げながら呟くが、ソウは紫電を睨むだけである。
「…無知と言うのは…愚かだ…僕だけが…この国を…ぐああああああっ!!」
断末魔の叫びを上げながら、紫電の肉体は崩壊し、大爆発を起こすのであった。
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