第七話『炎の師弟スパーリング』
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気力が最高潮に達し、自分でも意味不明な雄叫びをあげながら特攻する俺。
「──〈灼龍拳〉!!」
俺は、謂わば〈昇龍拳〉のストレートパンチ・バージョン──左の拳に〈炎〉を纏わせて突きを繰り出す。
「──足元があまいぜ!」
「あ(※極太文字)」
ケン師匠に右の屈み蹴りで足を打たれて簡単に止められた。
更にそこから伸び上がり気味の左拳のアッパーがボディに突き刺さり、俺の身体がく≠フ字に曲がる。
「とっておきをみせてやるよ!」
ケン師匠は再び身を沈めながら左腕を引き絞る。
「──〈昇龍裂破〉!!」
ケン師匠の超必殺技の一つ──左(右でも可能)腕に〈炎〉を纏わせた連続の〈昇龍拳〉。地上で素早く回転を繰り返して遠心力により威力を増幅させながら都度一撃を入れ、最後に跳躍力も加えた特大の破壊力が俺を襲った。
「──しっかり練習してこい!」
(おそらく)断末魔を叫びながら意識がブラックアウトしていく俺の耳に、ケン師匠の激励が届いた。
「──……結局、完敗かよ」
現実世界に意識が戻った俺は、一言目にそうボヤいた。
まぁ、態と当たってもらえても嬉しくはないからそれは良いんだが。少しは本気を出させたいぜ。
ケン師匠の本来の戦い方は、もっとダイナミックでスピーディーな攻性に富んだものだ。最後の技も強烈ではあるものの、まだヤバくはないレベルだ。
「まぁ、しっかり練習するか!」
──とはいえ、時間も押しているし今回は此処までだが。
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