第四章
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「ヘルメス神の杖は」
「蛇があるな」
「はい、そのことからもわかる通り」
「蛇と縁のある神様でな」
「蛇はこの世界ではヘルメス神の使いとさえされていて」
「ヘルメス信者に信仰されてるな」
「しかもあの神殿は今は神官がギリシアに戻って信者の人もおらん」
そうした風になってというのだ。
「言うなら廃寺の様になっています」
「それやとな」
「はい、そこに異変があるとは」
その様にというのだ。
「気付きません、そして蛇の多い地域があることには気付いても」
「デオリンダちゃんみたいに考える人は」
「まだ出ていなくて」
「ここまで突き止めることはなかったな」
「そうかと。あれですね」
デオリンダは神殿、もう蛇達の巣になっているそこを見つつマリーメイアにこうも言った。
「コロンブスの卵ですか」
「発想やな」
「はい、発想で」
それでというのだ。
「この場合は湧いてると考えれば」
「このマカオの中で」
「外から来てるって思ってる人はいるかも知れませんけど」
「中から湧くとかな」
「そう考える人は」
「あんたがはじめてか」
「そうやったかと」
デオリンダはフェアリーのその羽根をぱたぱたと動かさせつつマリーメイアに答えた、そうして空を飛んでいるのだ。
「これは」
「そうか、そしてやな」
「これからです」
「その蛇が湧いてる元をな」
「何とかしましょう」
「今からな」
マリーメイアも応えた、そうしてだった。
デオリンダはまずは術を使った、それも多くの敵を一度に倒す天変の術や大嵐のずつを使ってだった。
蛇達を吹き飛ばす様に倒していった、そのうえで神殿に入り。
強力な術をここぞとばかりに使いつつ蛇を倒しながら先に進み。
遂に神殿の最深部の祭壇にあった、その祭壇は。
壊れていてそこから蛇達が次から次へとまさに湧き水の様に出て来ていた。デオリンダはそれを見て話した。
「これはです」
「何よりの証拠やな」
「そうかと」
こうマリーメイアに答えた。
「私の考えが正しかったことの」
「実際に蛇が湧き出てるしな」
「はい、では」
「この湧き出るのをな」
「何とかしましょう」
「祭壇をなおすか」
「そうしましょう、すぐに祭壇に近付き」
そうしてというのだ。
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