94部分:小さな橋の上でその十
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を進めていく。相変わらずの山道だが進むのは速い。クイズは何時の間にか加山が解いていってしまっている。やはりこの四人は動いてはいなかった。左右の木々が緑に生い茂り鳥の声が時折聞こえる。純然な山道であった。
「お互いな」
「深いものがあるんだな」
「けれど少年のことろはあれよね」
奈々瀬はここで明日夢に対して言った。
「誰かに頼りきりってことはないわよね」
「強いて言うなら恵美がリーダーかしら」
明日夢は少し考えてから奈々瀬のその言葉に答えた。
「やっぱり」
「そうなの?」
「強いて言うならね」
明日夢はこう述べるのだった。
「やっぱり。頭いいし」
「確かにな」
正道もそれははっきりわかっていた。
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