蒼紅:十三話 囚姫
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GVは激昂する。
皇神の身勝手で自由を奪われ、歌いたくもない歌を強制的に歌わされることにGVは怒りを抑えきれなかった。
『宗教に教育、マスメディア…洗脳なんて今日び、大して珍しいことじゃない。この国を守るためには必要なことなんだよ。テロリストの君達には分からないだろうね…それじゃあね、ガンヴォルト、ソウ、それから可愛らしいお嬢さん。モルフォ(彼女)のライブ配信、精々楽しみにしておいてよ』
「待てっ!!」
「…通信が切れたか…一旦、アシモフ達と連絡を取るぞGV」
「分かってるよ…」
「シアン…無事でいて下さい…」
早速フェザーにこの事を連絡し、その対策を練る事となった。
『紫電って野郎…俺達を舐めてやがるぜ…!』
全ての事情を知ったジーノが悔しそうに呟く。
『落ち着け、ジーノ。たった今、諜報班から報告が入った。どうやらシアンは皇神の衛星拠点“アメノウキハシ”に連れ去られたようだ。衛星軌道から全世界にモルフォの歌を拡散する…恐らくそれが連中の狙いだろう。我々としても、この馬鹿げた計画、何としてでも阻止せねばならん。』
「僕が行くよ、アシモフ。彼女は僕が助ける…!」
「俺も行くぞ、決着をつけてやる」
『アメノウキハシに行くには皇神の軌道エレベーターを使うしかないわ。まずは、軌道エレベーターのコントロールを奪わなければならない…』
『そっちは俺達に任せな…なあ、リーダー?』
『ああ、GV、ソウ。お前達には陽動と正面突破を任せる。大変だとは思うが、お前達ならばやれるはずだ』
「ありがとう…みんな」
『頼んだぞ…チームシープス、ミッションスタート!』
シアンを救うためにチームシープスは再結成され、共に軌道エレベーターのあるオノゴロフロートに向かうのであった。
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