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麗しのヴァンパイア
第百七十三話

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               第百七十三話  先生の牛乳
 今田先生が風邪が治ってから今日子先生に言った。
「ちょっと体力がまだね」
「回復しきってないのね」
「ええ、だからね」
 それでというのだ。
「今日は軽いお食事でいいわ」 
「そうなのね」
「ええ、そう言っても何を食べるかって言われると」
 メニューはというのだ。
「思いつかないけれど」
「それならお粥か」
 今日子先生は今田先生の言葉を聞いてすぐにこうしたメニューを出してみせた。そのメニューはというと。
「オートミールかしら」
「オートミールね」
「オートミールに牛乳を沢山入れて」
 そうしてというのだ。
「食べたらね」
「体力が回復するわね」
「牛乳はそれ自体が栄養の塊でしょ」
「実際に私も牛乳使った風邪薬飲んだし」
 自分の錬金術で作ったものだ、今田先生はそれを飲んでそのうえで風邪を治したのだ。四十度近い熱が一晩ですっきりしたのだ。
「本当に牛乳はね」
「いいわよね」
「ええ、それじゃあね」
「オートミールにするわね」
「牛乳をたっぷりと入れたね」
 今日子先生も笑顔で応えてだ、すぐにだった。
 リビングに来た今田先生にその牛乳を大量に入れたオートミールを出した、見れば自分の分もある。
「私も食べるから」
「今日子ちゃんもなのね」
「朝だから」
 この時間帯だからというのだ。
「丁度いいし」
「オートミールは朝よね」
「そうでしょ、だからね」
 それでとだ、今田先生に笑顔で答えた。
「私もって思ったの」
「そうなのね、じゃあ一緒にね」
「ええ、今から食べましょう」
「牛乳をたっぷり入れたオートミールを食べて」
 そしてとだ、今田先生は笑顔で答えた。
「風邪が治って」
「そしてそこからね」
「元気になるわね」
「風邪は治った時よ」
 まさにその時にというのだ。
「そこで何を食べるかよ」
「そういうことね」
 今田先生は笑顔で応えた、そうしてオートミールを食べはじめた。


第百七十三話   完


                   2019・7・4
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