蒼紅:第十一話 葬魂
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の皇神の能力者か」
「そう…アタシ達はエリーゼ…アタシは、使えないその娘に代わってアイツらの言いなりになるよう造られた別人格…」
「うぅ…すみません…」
「(別の人格が、第七波動を媒介に実体化するなんてことが有り得るのか?だが、彼女が能力者というのなら、この施設の様相は…)」
「貴様に1つ聞きたいことがある。ここにいる皇神の屑共はどうした?」
「…あらぁ?途中で見なかったかしら?連中の成れの果て…生ける屍(ゾンビ)を」
「…やはりあのゾンビは屑共の成れの果てだったか…屑共には似合いの最期だ」
吐き捨てた後、ソウは油断なくエリーゼを見据える。
「気が合うわね銀髪の坊や?…“絶対の死”すら覆すこの力…ふふ…皇神も欲しがるわけよね?だ・か・ら、叶えてあげたの…あいつらの願いを…ああいう形でね。さぁ、坊や達も一度殺して、アタシの玩具にしてあげるわ。この先で待ってるわよ!!ほら、グズグズしてんじゃないの!!」
「ごめんなさい…ごめんなさい…!!」
エリーゼ達は奥のゲートモノリスを破壊して先に進んでいき、ソウとGVも急いで追い掛けた。
「追い掛けるぞGV」
「了解」
奥に進むと、2人のエリーゼは背中の尻尾のようなもので複数の棒を起点に上下に移動していた。
そしてGVとソウが入ってくるとこちらにクナイを投擲してきた。
「止めろ!無駄に争う気はない!!」
「ふふふ…さっき銀髪の坊やに銃を向けられたから説得力がないわね。アタシはただ、この力を使いたいだけ、だってそれが、アタシが造られた理由(イミ)だもの」
GVの言葉を軽く一蹴すると強気なエリーゼは更にクナイを投擲してきた。
そして弱気なエリーゼもまた同様に。
「貴様も戦うのか?自分だけでは何も出来ん臆病者が」
「あうっ!?ごめんなさい…」
ソウに睨まれた弱気なエリーゼは震えて謝罪をするが攻撃を止めない。
「坊やがいくら殺気を飛ばして威嚇しても無駄よ。その娘はアタシの言いなり。その娘はねぇ…とっても弱いの…自分じゃ何にも出来ない。だから、アタシが代わりにやるの。その娘が出来ないこと…全部!その娘は、アタシの言うことさえ聞いていればいいの」
「………」
「自分自身にも何も出来ないだけではなく、自分の意思で行動も出来ない。まるで人形だな」
「アタシとしては都合が良いんだけどねぇ?フフ…見てなさい。坊や達をゾンビにしたら地上の奴らもみんなゾンビにしてあげる。誰もがみんな、化物になるのよ。そうなれば、もう誰もアタシ達のことを化物だなんて呼ばなくなる…死という安らぎに満ちた世界でアタシ達はクイーンになるの!」
「…うぅ……」
言動に正気を感じられない…。
これも実験の影響
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