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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第58話 極寒地帯の罠!祐斗とマッチ、友情の一閃!
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きた。
「立ち上がっただと?」
体は痛くて意識も消えかけたボロボロの状態、それなのに僕は立ち上がれた。
「驚いたな、そんな重症の体でよく立ち上がったものだ。流石はゴキブリなだけの事はある」
バリーガモンは余裕そうに笑うと僕に向かって飛び掛かってきた。
「だが結局今からゴミになるんだよ!大きな生ゴミになぁ!!」
僕に向かってくるバリーガモン、だがその動きはどうしてか酷く遅く感じてしまう。そして今にも攻撃を受けそうだというのに僕は先日出会った一龍さんとの会話を思い出した。
『祐斗君は鉄を斬れるか?』
『鉄ですか?今はまだ斬れないですね。イッセー君は鉄をナイフで斬ってしまうから凄いですよね、僕も彼みたいにいつか鉄斬りをしてみたいです。でもどうしてそんな事を聞かれたんですか?』
『ワシの知り合いにグルメ界の門番をしておる者がおってな、詳しい事は省くがそいつは人間界に侵入しようとするグルメ界の猛獣を一人で食い止めとるんじゃ』
『グルメ界の生物を!?』
『初めて会った生物が相手でも的確に急所を斬ることが出来るんじゃ。それが鉄を簡単に超える硬度を持つ装甲を持った生物だろうとな』
『凄い人ですね、きっと僕なんかでは及ばないほど凄まじい技術や技をお持ちなんですね』
『そいつは剣の修行などしとらんよ。戦いの中で直観力を磨いていきいつの間にか体が勝手に行動するようになったそうじゃ』
『そ、そんなことがあり得るんですか?何も考えないで動くなんて……』
『意外とそういうのが大事なのかもしれんぞ。祐斗君も時には己の直観力を信じて刀を振るってみたらどうじゃ』
『直観力ですか……正直よくわかりませんがその言葉は覚えておきます』
今の僕は何も考えていなかった。唯無意識に太刀を縦に構える、そして己の直感を信じて太刀を解き放った。
「……えっ?」
「……」
それは一瞬だった。バリーガモンを通り抜け奴の背後で刀を鞘に戻す……気が付いたら終わっていたんだ。
「いつの間に背後に逃げやがったんだ?全く見えなかったぞ」
「……」
「まあいいさ、次こそトドメを……!?」
バリーガモンは再び攻撃を仕掛けようとしたが口から血を吐き出した。
「ま、まさか……」
バリーガモンの頭に付けてあった防具が綺麗に二つに分かれた。そして次に腰に付けていた防具に、腕の防具、足の防具に切れ込みが走る。
「き、斬られたというのか?この最強の防具が……!?」
防具が全て地面に落ちるとバリーガモンの体から血が噴き出した。
「お、俺がこんな……こんなゴミに……負けるはずが……!?ガアアアァァァァァッ!!?」
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