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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第58話 極寒地帯の罠!祐斗とマッチ、友情の一閃!
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の顔面を打ち抜いた。
「がはっ……!!」
「お前らが遅いんだよ。さっき自分で言ったじゃねえか、ここは氷の大陸だってよ。立っているだけで体力を奪われるこの氷点下の世界でお前らいつも通りに動けていると思っているのか?」
そうか、さっきから何かおかしいと思っていたけどそう言う事だったのか!この氷点下の中で体の熱を奪われて体力を消耗している。そんな状態じゃいつものように動くことなんてできないはずだ。
(バリーガモンは体温を高く維持できるから普段通りに動ける、でも僕達はここに長くいればいる程動きが鈍くなっていく。この場所はあいつにとってとても有利な場所なんだ……!炎系の魔剣で体を温めようにもこれ以上は魔剣を創れない……)
拙いな、神器は所有者の心……精神力に影響される。体力も気力も限界に来ている今の僕ではこれ以上魔剣を生み出すことができない、圧倒的に不利だ。
「……」
マッチさんは静かに立ち上がると目を閉じて自然体になる。あの構えは船で見た脱力?
「お?なんだ動かなくなっちまったぞ?潔くミンチになる気になったか?」
「……」
「よぉし!じゃあ望みどおりにミンチにしてやるぜ!」
バリーガモンはマッチさんにトドメを刺そうとする、だがそこに僕が割り込んで攻撃を防いだ。
「まだ僕がいるぞ!」
「ん―――?そういやまだゴミがいたな」
バリーガモンは腕を振るってラリアットをしてくるがそれをしゃがんで回避する。
(マッチさんは脱力で勝負を決める気だ!なら僕が攻撃までの間時間を稼ぐ!)
マッチさんは脱力に入ったがあれは大きな隙を作る技だ、マッチさんほどの男がそれを知っていながらあんな簡単には使わないはずだ。
(マッチさんは確かに僕に視線を送っていた……)
黙って脱力に入ったのは敵に策があると悟られないため、そして僕が時間を稼いでくれると信じて脱力をしようと思ったのだろう。ならその期待に応えて見せる。
「すばしっこいガキだぜ、どうやらミンチよりもバラバラになりたいみたいだな」
バリーガモンはパンツからメリケンサックのような物を取り出すとそれを指に装着した。汚いな……
「行くぞ!」
バリーガモンはメリケンサックを付けた拳で打撃を放ってくる。一瞬受け流そうかと思ったが嫌な予感を感じた僕は回避に専念した。そしてバリーガモンが腕を振るうと氷の大地に切りこみが生まれた、なんて切れ味なんだ。
「こいつは全身が刃物でできた竜『スライスドラゴン』の鱗でできたメリケンサックだ。そいつの鱗は触れただけで肉を裂いちまう鋭利さが売りでな、この通りだ」
「成程、ますます当たれないってことだね」
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