暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica54俺が選ぶ道〜Occurrence in a Time limit〜
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話を、ベルカ時代に語っていたからな。その辻褄合わせに吐いた嘘だ。

「(あぁシャマルが何を聞きたいのか判った)・・・体が透けたっていう話だが、俺がクローンであることにも関係あるかもな。クローンと言っても、その実は守護騎士に近い。魔力で構築されているんだよ。だから魔力を消費し過ぎると、体を維持できなくなる。だから創世結界に保管してあるものを消費して、体を維持している」

「じゃあ、あなたの成長が止まってしまったのも、やっぱり魔力の消費によるもの・・・?」

「まぁそうだな。体が大きければ大きいほど構築する魔力量が増え、維持するのも大変になる。俺一代でエグリゴリを全滅させようと言うんだ。少しずつ命を削っていたとしてもおかしくない」

ほとんどが嘘だが、守護騎士と同じような擬似生命体であり、記憶(いのち)を削っていっているのは事実だ。

「どうしましょう。ルシル君、あなた、3日ごとに平均魔力数値が毎日0.05%ずつ減ってきてるの。今はまだ足の不自由だけで済んでいるけれど、あなたの話が本当なら命に関わる状況よ・・・!」

僅かに涙を浮かべているシャマル、そして「ルシル・・・」と俺の名を震えた声で呼ぶアイリ。アイリはすでに俺の真実を知っているが、やはり俺の消滅の期限が迫っているという現実に、ショックを受けているようだ。改めてベッドの上に移り、背上げ機能で背もたれを上げて、座り体勢になる。

「それがセインテストの宿命だよ、シャマル」

「でもそんなの・・・本当にエグリゴリを斃すためだけの兵器みたいじゃない・・・」

――俺は対エグリゴリ用の生体戦闘兵器なんだ。生まれからして特別。生まれつき圧倒的な魔力を有し、様々な戦闘技術を持ち、幾多もの魔法を覚え、特殊な能力を与えられた。ちなみに歴代セインテスト、もちろんオーディンも自分と同じ、対エグリゴリ用の兵器だよ――

かつてシャマル達にそう言ったのを思い返す。人間だった頃も両親から大戦を終結させるための兵器として育てられた。兵器。それがルシリオン・セインテスト・アースガルドの運命なんだろう。

「まぁ仕方ないさ。俺は受け入れてるよ、このセインテストの悲願を」

「ルシル・・・。アイリ、アイリは・・・」

アイリが俺にしな垂れ掛かり、心臓付近に頭を置いた。そんなアイリの真っ白な長い髪を撫でていると、「あなたを愛する家族の1人として、本局医務官として・・・進言するわ」シャマルがそう言って、小さく深呼吸。

「・・・ルシル君。長く生きたかったらもうこれ以上戦っちゃダメ。だから・・・配置換えなんて温い話じゃない。管理局を辞めて隠居なさい」

「シャマル・・・」

「何か対策が生まれないのなら、私は今の提案を挙げ続けるわ。もっと長く一緒にいたいもの。八神家のみんなで、チ
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