暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica54俺が選ぶ道〜Occurrence in a Time limit〜
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の養子になるって話だし。ギンガ、チンク、ディエチ、スバル、ノーヴェ、ウェンディの女だらけ姉妹の中で唯一の男の子、長男になるんでしょ?」

「あ、それは・・・」

ナカジマ三佐やクイントさんからも、トーマを養子として迎え入れたいって話を伺っている。しかしトーマは少し悩んでいるようだ。ギンガとスバルも若干困惑顔だ。

「スゥちゃん達と出逢えて、そしてナカジマ家の子供にならないかって誘われたとき、俺、すごく嬉しかったんです。でも・・・幸せすぎて忘れちゃうんじゃないかって不安になるんです」

トーマは故郷の事件を過去にするのが怖いのだと言った。亡くなった家族は、自分の幸せを願っているとは思うが、自分がそれを享受できないと。だから自分が納得できるまでは時間が欲しい、ということだった。

「トーマの人生だもの。トーマの意思を尊重する。父さんも母さんもそう言ってくれるはず」

「ギン姉」

「うん。急がなくていいから。たとえナカジマの一員になれなくても。トーマは変わらず大切な家族のような子だからね」

「スゥちゃん・・・。うん、ありがとう」

ギンガ達が笑顔を向け合っている中、シャマルが「お待たせ〜♪」俺を除く人数分のケーキ、そしてミルクティが載せられたトレイを持ってきた。アイリがトレイから取ったケーキとティーカップをそれぞれの目の前に置いていき、トーマが「おお!」歓声を上げた。

「いいんですか? こんな高そうなケーキを頂いて・・・」

「気にしないでギンガ。コレ、私が作ったものだから♪」

「ええ!? シャマル先生の手作りなんですか!?」

「ふふ、そうよ。なかなかの自信作だから、きっと気に入ってくれると思うわ。どうぞ召し上がれ♪」

シャマルもソファに座り、みんなで「いただきます!」をしてから、俺はクッキーを、シャマル達はケーキを頂く。袋を開け、クッキーを1枚手に取って口に運んだ。そんな俺の様子をチラッと見ていたトーマに「うん。美味い。上出来だよ」と感想を伝える。

「よかった〜。何度も作り直した甲斐があったっす。さすがに焦げ焦げを、お見舞い品として出すわけにかいかないんで」

「形は確かに拙いが、それがまた手作り感を出して愛らしい」

それから俺たちは世間話に興じ、そろそろフォルセティが学院から戻ってくるとなったところで、「そういえばルシルさんはどうするんですか?」おかわりのケーキを頬張りながらスバルが聞いてきた。

「どう、とは?」

「ルシルさんの足がその・・・だから、局を辞めちゃうのかなって・・・」

「ああ、うん。魔導師化やアイリとのユニゾンという、特定の条件化でなら足の機能も回復することが判っているからな。これまでのように派手な戦闘には参加しないが、特騎隊では後衛でサポートに
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