蒼紅:第八話 幻夜
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「ふふふ…」
再び世界が反転し、ソウは何処から出てくるのかと周囲を見渡すと、すぐ横にパンテーラが現れて頬にキスを残して去っていく。
『え!?』
「…………」
「まだまだ逃避行は終わらないわ。愛し合いましょう、ソウ?お互いに…骨の髄まで」
幻覚が解けてはパンテーラを追い掛け、再び幻覚に惑わされると言うループを繰り返していく。
途中で宝石を回収するとパンテーラを追い掛ける。
『ねえ、ソウ…パンテーラのあなたへの接触が段々と過激になってきた気がするんだけど…』
ソウを見つめる表情と目には熱がこもっており、抱き締める腕に力が入っていくなどモニカはソウの身を本気で心配している。
「……………」
ソウは何も言えない。
パンテーラを見る度に妙なモヤモヤした感情が渦巻いている。
そして再び幻覚によって世界が反転すると、パンテーラが真正面から現れてソウを押し倒した。
「うぐっ!?」
パンテーラがソウの頭の下に腕を敷いてくれたから地面に頭をぶつけずに済んだ。
馬乗りにされ、組み敷かれたソウは身動き出来ずにパンテーラに見つめられる。
これは流石に不味いとモニカは危機感を抱き始めた。
「ソウ…本当に…綺麗…あなたの流れる銀髪…そして透き通った白い肌…そして宝石を思わせる紅い瞳…私は…あなたが…欲しい…」
そしてソウの頬に自分の唇で触れ、唇を離すと触れた唇を舐める。
『な…ななな…何してるのあなたは!?あなたは私と同じくらいの年齢でしょう!?年下のソウにそ、そんなはしたないことをするなんて…は、恥を知りなさい!!』
「あらぁ?その割には興奮してない?それに愛に年齢は関係ないわよ?」
『こ、こいつーーーっ…!!』
「そろそろ時間ね…さあ、ソウ…あそこで待っているわ…あなたと私の愛の巣で…ね」
そう言って去っていくパンテーラにソウは無言でゲートモノリスを見つめる。
『ソウ!パンテーラの所に行っては駄目よ!あなたの身が危険よ!!』
「そう言うわけにはいかない…あいつを放ってはおけない…何だ…?パンテーラを見てからのこの違和感は…?嫌な物ではないのは確かだが…」
ゲートモノリスを破壊すると奥に進むと、幻覚が解除された。
この謎の感情が分かることを願って、ソウは足を進めていくが、モニカからの通信が入る。
『…ソウ……班……と……り………テー………が………い……』
通信にノイズが混ざり始めて、ソウは表情を顰める。
「ジャミングか…」
「キャアアアアアッ!!」
「この悲鳴…パンテーラか!?」
急いで悲鳴のした方に向かうと、パンテーラがソウに背を預けるように力なく倒れた。
「お、おい…」
「
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