暁 〜小説投稿サイト〜
蒼と紅の雷霆
蒼紅:第八話 幻夜
[3/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
とは思うけど…』

「…皇神の能力者にまともな奴はいないのか……」

ダッシュジャンプからの紅き雷霆のホバリングによる長時間滞空によってワイヤー装置に気を配らずとも進むことが出来る。

『流石ソウね、そのままゲートモノリスを破壊して次のエリアへ向かって』

「…………」

ゲートモノリスにショット連射を浴びせ、最後に雷撃刃での斬撃で破壊し、そのまま次のエリアに向かう。

そして次のエリアに入るとモニカから通信が入る。

『諜報班より入電…!ソウ、その近くにターゲットがいるみたい!』

「ようやくか」

駆け抜けると、そこには既に変身現象を起こしている女性の姿があった。

「あらあら…何て綺麗な子かしら…」

うっとりするようにソウを見つめる女性の姿にソウは妙な既視感を覚えた。

「お前が…パンテーラ…なのか…?」

「まあ…嬉しいわぁ、少年。私のこの美しき名前を知っていてくれたなんて…」

「…おい、お前…何処かで会ったか?皇神の能力者に知り合いはいないはずなんだがな…」

ソウの言葉にパンテーラは今までの作ったような表情ではなく自然に作られた綺麗な微笑みを浮かべる。

その微笑みに何故かテーラの微笑みが重なる。

「(テーラ…?)」

「さあ、どうかしら?それよりも始めましょう?私とあなたの愛の逃避行を!!ソウ…私を捕まえてご覧なさい?捕まえられたら…私の全身の愛をあなたに捧げてあげるわ」

そう言うとパンテーラは色っぽくウインクするとこの場を去っていく。

「お、おい!待て!!」

『ソ、ソウ…追い掛けない方が良いんじゃないかしら?少し危険な気が…』

「待てと言っているだろう!!」

モニカの制止を聞かずにパンテーラを追い掛けるソウ。

『ちょ、ちょっとソウ!?』

パンテーラはギリギリでソウが追い付かないくらいの速度でソウから逃げていた。

「さあ、こっちよソウ…私を捕まえてみて?」

手を此方に差し伸べるパンテーラをソウは腕を伸ばしてその手を掴む。

すると世界が反転した。

「これは…!?パンテーラの能力…これはまさかテーラと同じ…」

『ソウ!!後ろよ!!』

「隙あり」

後ろからソウを抱き締めてくるパンテーラ。

抱き締められているソウは体が思った通りに動かないことに驚愕する。

「体が思い通りに動かないのが不思議?これが私の能力…私の幻覚は神経にも作用するのよ」

そしてソウの頬に触れるパンテーラ。

「ソウ…あなたは本当に綺麗…」

そして幻覚が終わると、パンテーラは再び逃亡する。

「…何を考えているんだ…?」

取り敢えず見失うわけにもいかないためにパンテーラを追い掛ける。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ