蒼紅:第七話 彩花
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てでしょうか…?彼らが皇神を追い詰めることは私達にとって都合が良いはずなのに…この隠れ家での暮らしが終わることになるのが惜しいと感じてしまうなんて…」
この隠れ家での暮らしはテーラには温か過ぎた。
ソウやシアン達と触れ合う度に自分の中の迷いが強くなっていく。
そして薬理研究所に侵入したソウとGV。
今回は宝剣持ちの能力者がいると言うことをテーラから聞いているので、今回は単独行動は取らずに進む。
「こちらGV、施設内への潜入に成功しました」
『了解、その先にターゲットの花が培養されているはずよ。』
「花か…忌々しい…破片も残らないくらい粉々にしてやる…」
過去に投与された際の苦しみを思い出してか、ソウの表情は険しい。
「兄さん、落ち着いて」
「分かっている」
皇神薬理研究所内第一ビオトープ。
研究用植物の生育のため、常に人工の陽光で照らされたこの建物はまるで今が昼間であるかのように錯覚させる。
現在の時刻は午前1時過ぎ…あまりここに長居をし過ぎると、帰ってから眠れなくなるかもしれないとGVは思った。
道を塞ぐ実験植物をGVがショットからの雷撃、ソウが雷撃ショットを放った時、真上の触手のような実験植物が動いた。
『どうも、あなた達の雷撃に反応するようね。触手…ジーノが喜びそうなトラップだわ…』
「モニカさん…」
「何だ?あの馬鹿は被虐癖でもあるのか?ならこの触手を1つ持ち帰り、あいつに贈りつけてやるのも良いかもしれんな…あいつの軽口はいい加減に耳障りになってきたからこれであいつの口を永遠に黙らせてやるとしよう」
「兄さん!?駄目だよそれは!!」
『そ、そうよ!!絶対に駄目よ!!』
声に今までにない本気を感じ取ったGVとモニカが必死にソウを止めようとする。
「チッ…冗談だ」
『GV…ソウは本気だったわよね…?』
「ええ、本気でジーノを亡き者にしようとしていました。」
舌打ちしながら先に進むソウにGVとモニカは不安を抱くのと同時にジーノがソウに命を狙われないことを願うのであった。
『その通路は縦に続いているわ…雷撃に反応する触手に注意しながら上に昇っていって』
「了解…」
「それにしても、この研究所は酷い状態だ…至る所に実験植物が生えていて植物に侵食されているように見えるぞ。こんな場所で仕事なんてまともな神経じゃないな」
「そうだね…それだけS.E.E.Dの価値が皇神にあるんだろうけど」
キッククライミングとダッシュジャンプを駆使して触手を刺激しないように移動していくが、進んでいる途中で行き止まりに差し掛かる。
「おい、行き止まりだぞ。ルートを間違えたか?」
『少し待って…足元のシャ
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