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オズのキャプテン船長
第四幕その十一
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「どっちが悪いかじゃなくてね」
「それぞれの地域に合わせたですね」
「進化であって」
 それでというのです。
「同じ人間でもそれぞれ違うね」
「それぞれの進化ですね」
「環境に適応したね」
「私達もそれぞれ外見が違うことも」
 恵梨香はナターシャ達四人も観ました、本当に四人共それぞれ外見が違います。お肌だけでなく目、髪の毛とその色はそれぞれぞれです。
「進化であって」
「その進化に善悪、優劣はないよ」
「それぞれということですね」
「そのことはわかっておいてね」
「はい、それぞれの生きものがそうであって」
「人間もね」
「それぞれの進化があるんですね」
「もう人間の違いなんて」
 それこそというのです。
「些細なものだしね」
「気にすることではないですね」
「実際に君達は五人共仲がいいね」
「学校でもいつも一緒です」
 オズの国にいる時だけではないです、学校にいてもそれは同じです。
 それで、です。こうも言ったのでした。
「本当にいつもなんですよ」
「そうしたものだよ、だからね」
「進化のこともね」
「わかっておいてね」
「わかりました」
 恵梨香はモジャボロの言葉に頷いてです、そうしてでした。
 トドやセイウチ達ともお話をしてです、そのまま岸辺を歩いているとペンギン達にも出会いました。そのペンギン達の傍の海にです。
 ラッコ達もいます、恵梨香はその光景に麩と言いました。
「ラッコはカムチャッカとかにいて」
「ペンギンは南極だね」
「はい、ですから」 
 恵梨香は船長に答えました、ペンギン達は岸辺に集まっていてラッコ達は海の上でぷかぷかと浮かんでいます。
「本来は有り得ない光景ですね」
「外の世界ではね」
「外の世界では、ですね」
「けれどここはオズの国だからね」
「こうした光景もですね」
「普通だよ」
 そうだというのです。
「至ってね」
「そういうことですね」
「そう、ではね」
「こうしてですね」
「観ていこうね」
「ペンギンさんもラッコさんも」
「この機会にね」
「いや、しかしラッコって大きいわね」
 先頭をいくビリーナはしみじみとした口調で言いました。
「これが」
「そうなのよね、案外ね」 
 トロットがビリーナの言葉に頷きます。
「大きいのよね」
「そうよね」
「しかもよく食べるしね」
「海の幸をね」
「もうどんどん食べるから」
「外見は可愛くても」
 それでもなのです。
「意外よね、私が沢山食べてもね」
「ええ、ビリーナだとね」
「意外じゃないでしょ」
「普段の貴女も知ってるしね」
「私はいつもお腹一杯食べて」
 そしてというのです。
「それで過ごしているしね」
「その貴女も知ってるし」
「それならね」
 
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