第二部〜灰色の戦記とZ組の試練〜 外伝〜大地の竜と終末の日〜
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かべたギュランドロスの指摘にマスコミ達がそれぞれ冷や汗をかいて表情を引き攣らせている中質問をしたマスコミは答えを濁し、暢気に笑っているルイーネとパティルナの小声の言葉に対してエルミナは呆れた表情で同意した。
「話を続けるが…………徴兵の件もそうだが、民達の財産を徴収し、更には内戦で荒れ果てた自国の領土の復興に充てるつもりだった税まで全て戦争に投入すれば、民達の生活は困窮する。そしてそれは戦争が長引けば長引く程、民達の政府に対する不満や不信感が強まり、最悪は民達による暴動が起こり、それが原因で『国家総動員法』を用いた”国”が自滅する可能性が高まる。それを防ぐ為にもエレボニアは”3ヶ月以内に全てを終わらせる”と宣言したのだから、エレボニア帝国政府は自分達は追い詰められた立場であり、1日でも早くメンフィル・クロスベル連合、そしてリベールとの決着をつける事に焦っている事を自白しているようなものだろう?――――――対して俺達クロスベル帝国はクロスベルの民達に『国家総動員法』のような法を強いた事があったか?せいぜいが”自分の意志でクロスベル帝国軍に入隊する”事を望んでいる”志願兵”を募るだけで、エレボニアのように徴兵したり、民達の財産を徴収するような事はしていないだろう?」
ヴァイスの演説に何の反論もないマスコミ達は黙って聞いたり、フラッシュをたいてヴァイスの写真を撮っていた。
「さて、鬱陶しい話題はこのくらいにして明るい話題に移らせる為にこの場でクロスベルにとって心強き仲間となる者達を紹介させてもらおう。まずは…………――――――ユーディット。」
「――――――はい。マスコミの方々やクロスベルの全国民の皆様方にはお初にお目にかかります。私の名はユーディット・ド・カイエン。エレボニア帝国貴族”四大名門”の一角――――――”カイエン公爵家”当主にして、貴族連合軍の”主宰”であったクロワール・ド・カイエン前公爵の長女にして、ヴァイスハイト陛下の第一側妃にして頂いた者です。」
ヴァイスに名指しされたユーディットは返事をした後ヴァイスの右に出て自己紹介をした。
「エ、エレボニアの大貴族である”四大名門”の一角――――――それも貴族連合軍のトップであったカイエン公のご息女がヴァイスハイト陛下の側妃に!?」
「ヴァイスハイト陛下!一体何故敵国の大貴族であるユーディット皇妃陛下を数多く存在していらっしゃるご自身の側妃に加える事になったのか、詳しい経緯をお願いします!」
ユーディットの自己紹介を聞いたマスコミ達が再び驚きの声をあげたり、信じられない表情でユーディットを見つめている中、グレイスは興味津々な様子でヴァイスに質問をした。
「すまないがその件について説明をすれば、今回の緊急会見の”本題”から逸れまくって予定している会見時間を大幅に遅らせる事になる為
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