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星河の覇皇
第七十二部第一章 マウリアの人口統計その三十一
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「それは気付かせていないがな」
「はい、連合には」
「あの国には」
「あれで頭のいい者も多いですが」
「それでもですね」
「バランサーを務めている」
 連合もというのだ。
「イスラエルがいるがな」
「あの国のバランサーは」
「裏で動くことが多い国ですが」
「我々はそのさらに裏」
「裏の裏で動いています」
 まさにそうしているというのだ。
「あくまで時折ですが」
「連合がそうなりそうな時は」
「裏の裏からですね」
「そうしていますね」
「あの国は常に中で揉めているからな、時折な」
 その衝突がというのだ。
「かなりのものになってします」
「そして下手をすればですね」
「そこから分裂に至りますね」
「そこまでの騒動になってしまいますね」
「あくまで時折ですが」
「大体二百年に一度位な」
 連合ではかなり長い期間であるがマウリアでは時折である。これはヒンズー教即ちマウリアの宗教の時間の感覚だ。
「そうなっているな」
「その間連合は常に変わってきていて」
「二百年前の連合とは別の国家です」
「民主主義で国家連合にしましても」
「システムやそうしたものがですね」
「常に変わっていますね」
「そうだ、人口が増加し領土が増えてだ」
 そして技術が進歩し文明が発展してだ。
「何時しかだ」
「変わっていっていますね」
「日進月歩で」
「そうして変わっていっていますね」
「千年の間に」
「そうなっている、百年前の連合と今の連合もかなり違う」
 二百年前もそうであるがというのだ。
「同じ国だがな」
「別の国の様になっている」
「それがあの国ですね」
「全ての国に創造、調和、破壊がありますが」
 このサイクルがというのだ、これもまたヒンズー教の考えだ。三つのサイクルが循環しているという考えである。
「連合もエウロパもですね」
「そして我マウリアもですね」
「百年前とは別の国ですね」
「そうなっていますね」
「そうだ、だが連合は実際にな」
 二百年に一度の割合でというのだ。
「大きな騒動が起こっているな」
「戦争ではないにしても」
「大変な衝突が起こっていますね」
「下手をすれば分裂する様な」
「そうなっていますね」
「それを防ぐ位だ」
 マウリアが連合にすることはというのだ。
「後はエウロパの過度な工作をだ」
「止めてきましたね」
「連合を本気で怒らせない為に」
「その為に」
「連合は力が集まりにくい国だ」
 多くの力が存在しているが為だ、三百以上の国家に様々な勢力がある国だ。力点があまりに多い国だからだ。
「だが、だ」
「それでもですね」
「連合が本気で怒れば」
「その力が一つになりかねない」
「そうでしたね」
「エウロパ戦役の時の様にな」

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