暁 〜小説投稿サイト〜
蒼と紅の雷霆
無印編:トークルームT
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
テーラちゃんに何でも任せっきりで…私も何か役に立ちたいの」

「シアン…ありがとう。その気持ちだけで充分だよ」

「GV…私…何時か出来るようになるから…料理も…他のことも…」

「……美しい光景です。これもまた愛なのですね」

「愛…?良く分からないが…俺は行くぞ」

「ソウも優しいのですね。シアンが危険に曝されないように自分が向かうなんて」

「ふん、そんなんじゃない。お前達だと帰りが遅くなりそうだからな…皇神の連中が何処に潜んでるか分からない。用心するに越したことはないだろう」

「そうですか…ソウ…あなたの愛は不器用ですが、心地いいです…私もついて行ってもいいですか?」

「好きにしろ」

兄さんとテーラは共に買い出しに向かってくれた。

「GV、お兄さんとテーラちゃん。仲良しだね」

「あ、うん…そうだね。」

驚いたな…あんなにも口数の多い兄さんを見たのは初めてかもしれない。


《ぎゃる☆がん》


「あの、GV…これって…」

もじもじと照れるシアンの手にはゲームソフトのパッケージが握られていた。

あれは…前にジーノが置いていったレトロゲーム…モテモテになった男の子が、迫ってくる女の子を眼力で気絶させると言うちょっと頭のおか…恥ずかしい内容のシューティングゲームだ。

「…言っておくけど、ジーノが置いていったものだからね」

「そっ、そうなんだ…じゃあ、ジーノさんに面白かったって伝えておいて… 後、続編があったらお願いって…」

シアンは僕にゲームを握らせるとそそくさと立ち去っていった。

「気に入ったの…?」

「G、GV!?そ、それは!?」

お菓子を焼いてくれたテーラが僕の握っているゲームを見て興奮していた。

「ああ、これは…」

「そ、それは真実の愛を貫くシューティングゲームとして有名なアレではありませんか?」

「知ってるの?」

一見、ゲームをやらなそうテーラが知っていることに僕は驚いた。

「勿論です。どのような障害があろうともそれを乗り越えてキャラクターの誰かと結ばれる…愛を探究する者としては是非ともやっておきたい作品です。」

「そうなんだ…」

「GV、テーラ…お前達は何をしている…む?それは随分と古臭いゲームだな」

「兄さん…」

「ソウ」

僕達が騒がしいせいか、出てきた兄さんは少し不機嫌だったけど、ゲームを見てそれを見つめる。

「確かそれは実在の事件の内容をゲームにした物だったな」

「「え?」」

今、兄さんの口からとんでもない発言が飛んできた気がする。

「知らないのか?まあ、俺も偶然知ったんだが、この国では突如1人の男が急にモテるようになり、多人数の女から迫
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ