無印編:トークルームT
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テーラちゃんに何でも任せっきりで…私も何か役に立ちたいの」
「シアン…ありがとう。その気持ちだけで充分だよ」
「GV…私…何時か出来るようになるから…料理も…他のことも…」
「……美しい光景です。これもまた愛なのですね」
「愛…?良く分からないが…俺は行くぞ」
「ソウも優しいのですね。シアンが危険に曝されないように自分が向かうなんて」
「ふん、そんなんじゃない。お前達だと帰りが遅くなりそうだからな…皇神の連中が何処に潜んでるか分からない。用心するに越したことはないだろう」
「そうですか…ソウ…あなたの愛は不器用ですが、心地いいです…私もついて行ってもいいですか?」
「好きにしろ」
兄さんとテーラは共に買い出しに向かってくれた。
「GV、お兄さんとテーラちゃん。仲良しだね」
「あ、うん…そうだね。」
驚いたな…あんなにも口数の多い兄さんを見たのは初めてかもしれない。
《ぎゃる☆がん》
「あの、GV…これって…」
もじもじと照れるシアンの手にはゲームソフトのパッケージが握られていた。
あれは…前にジーノが置いていったレトロゲーム…モテモテになった男の子が、迫ってくる女の子を眼力で気絶させると言うちょっと頭のおか…恥ずかしい内容のシューティングゲームだ。
「…言っておくけど、ジーノが置いていったものだからね」
「そっ、そうなんだ…じゃあ、ジーノさんに面白かったって伝えておいて… 後、続編があったらお願いって…」
シアンは僕にゲームを握らせるとそそくさと立ち去っていった。
「気に入ったの…?」
「G、GV!?そ、それは!?」
お菓子を焼いてくれたテーラが僕の握っているゲームを見て興奮していた。
「ああ、これは…」
「そ、それは真実の愛を貫くシューティングゲームとして有名なアレではありませんか?」
「知ってるの?」
一見、ゲームをやらなそうテーラが知っていることに僕は驚いた。
「勿論です。どのような障害があろうともそれを乗り越えてキャラクターの誰かと結ばれる…愛を探究する者としては是非ともやっておきたい作品です。」
「そうなんだ…」
「GV、テーラ…お前達は何をしている…む?それは随分と古臭いゲームだな」
「兄さん…」
「ソウ」
僕達が騒がしいせいか、出てきた兄さんは少し不機嫌だったけど、ゲームを見てそれを見つめる。
「確かそれは実在の事件の内容をゲームにした物だったな」
「「え?」」
今、兄さんの口からとんでもない発言が飛んできた気がする。
「知らないのか?まあ、俺も偶然知ったんだが、この国では突如1人の男が急にモテるようになり、多人数の女から迫
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