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蒼と紅の雷霆
蒼紅:第四話 紅雷
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は化け物退治だぜ!!」

「化け物がいなくなれば清々するからな!!」

無能力者達の言葉に私の心が急激に冷えていくのを感じました。

やはり無能力者は何処でも同じです。

能力者を恐れるために多人数で攻撃する。

例え相手に攻撃の意思は無くとも!!

「そうですか。では、あなた方に慈悲を与える必要はありませんね…めくるめく!愛の宴!愛の姿は万華鏡!惑い見えるは走馬灯!ここはそう、境界なき鏡界!ファンタズマゴリア!!」

夢幻鏡のSPスキルを使い、天地を逆転させて第七波動を光弾と言う形で写し出し、無能力者達の息の根を止める。

私は急いで暴行を受けていた彼女に駆け寄ると、息がまだあることに安堵しました。

出来ればエデンで保護してあげたいですが、今は皇神のスパイである私にそのようなことは出来ません。

どうにかフェザーの施設近くにまで連れて行くことが出来れば…。

「化け物がああああっ!!」

「!?」

声に反応して振り返ると無能力者が鉄パイプで私に殴り掛かろうとしていました。

避ければこの女の子は死に、私が受けても転写体である私が砕け散り、結果として彼女を死なせてしまう可能性が高い。

それでも振り下ろされる鉄パイプに私が彼女を抱き締めながら庇った時でした。

「俺達能力者が化け物ならば貴様らは害虫だ。しかも数が多い分、質が悪い屑共が」

突如目の前に紅い雷撃が迸り、無能力者は一瞬で塵にしてしまいました。

その威力に私は驚きました。

モニターで見ていましたが、これが紅き雷霆の力…。

そして、その能力よりも私の目を惹き付けるものが映りました。

たなびく銀色の髪、明かりに照らされる白い肌、中性的な顔立ち、そして宝石のガーネットを思わせるような紅い瞳。

モニターで見るよりもずっと綺麗で思わず魅入ってしまいました。

「おい…お前と…そいつは無事か?」

冷たい声ですが、何処か私達を案じるような言い方にもしかしたら不器用な人なのかもしれないと思いました。

「はい、彼女の怪我は酷いですが…息はあります」

「そうか、チッ…無能力者共が…」

その声には無能力者への嫌悪感が込められており、私も同意したいくらいでした。

「無能力者がいるから能力者はこんな目に遭うんです…さっさと消し去ってしまいたいです」

「そうか…俺はこいつを知り合いのフェザーの連中に連絡を入れて迎えに来させる…能力者は保護するのも俺の仕事だ」

そう言って安全な場所に移動してフェザーに連絡を入れたソウは私に視線を向けてきた。

「お前、住む場所は何処だ?」

その問いは多分、私を家に届けようと言うことでしょうか?

出会って間もない私のためにそこまでしよ
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