蒼紅:第三話 少女
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うお兄さん」
「………」
無愛想な態度にも関わらず懐いてくるシアンにソウは珍しく困ったような表情でGVを見つめる。
GVは微笑んでスープを口にした。
「良かったね兄さん。シアンが懐いてくれて」
「…調子が狂うな……」
馴れ合いは好まないソウは他人に冷たい態度を取っていたが、冷たい態度を取っても懐いてくる相手は初めての為にどう対応していいのか分からないようだ。
兄の珍しい一面が見れたGVは笑みを浮かべていた。
一方…皇神第一ビルではある人物が監視カメラの映像を見ていた。
「紅き雷霆・ソウ…ふむ、腰にまで届く白銀の髪に透き通った白い肌…そして極めつけが宝石のガーネットを思わせる紅い瞳…どれを取っても美しい!!そして隣の弟の蒼き雷霆・ガンヴォルトも何と愛らしい少年か!!互いに支え愛、襲い来る敵を蹂躙していくその姿は正に兄弟!!これ程までに美しい兄弟愛が存在するとは…これだから愛の探究は面白い!!」
監視カメラの映像を見る人物の言葉に部下らしき者達は溜め息を吐いた。
モニターの前で叫ぶのは皇神の能力者狩り部隊所属の部隊長・パンテーラ。
これでもソウとGVと同じく能力SSランクと言う世界トップクラスの能力者なのである。
しかし性格に難がある部隊長の中でもパンテーラは一際癖があり、何と特に理由が無ければ一日毎に性別を変化させているのだ。
ある処置で能力が封印されているのにも関わらずだ。
その為、皇神からは一目置かれる実力者でありながら変人と見られている。
「(無能力者狩りの悪魔…是非、我々の楽園の力になってもらいたいものだ)」
皇神兵を薙ぎ払うソウの姿を見て、パンテーラは静かに微笑む。
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