第二十七話「来禅高校修学旅行・Z」
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「敵空中艦撃破!想定被害中破と思われます!」
「よし、このまま撃墜させろ。主砲を全て敵艦に向けるのだ!」
大尉と准尉を吐き出したグラーフ・ツェッペリンUはその後不可視迷彩を用いて敵の後方に接近した。そして主砲の砲撃で打撃を与えると同時に不可視迷彩を解いて敵の前に姿を現したのである。
「いいか、本来は対象の捕縛が優先だが同時に我らにも重要な指令がある。『世界の前に現れ我らの武威を示せ』だ。その為にもDEMとラタトスクの空中艦を落とすのだ!」
「「「Jawohl!」」」
「艦長!ラタトスクの空中艦が動き始めました!」
「何?」
艦長はオペレーターの報告でモニターを見る。そこには煙をあげながら墜落するアルバテルの陰に隠れる形で移動するフラクシナスを姿があった。それを見た艦長は逃亡と取りにやりと笑みを浮かべる。
「ふん、この艦の前に怖気づいたか。主砲を全て奥の敵艦に向け発射せよ!」
「了解!主砲、奥の敵艦に向けます」
グラーフ・ツェッペリンUが誇る主砲、41cm三連レーザー砲の砲口がフラクシナスへと向けられる。一方のフラクシナスはこちらに横を見せ移動を行っていた。
「主砲発射用意完了!」
「Feuel!」
艦長の指示により主砲が火を噴く。青い色をしたレーザー砲が12個の線を描きフラクシナスへと吸い込まれるように向かって行く。そして後少しで当たると思ったその時であった。
突如フラクシナスが急速に弾かれるように上昇したのである。その為レーザー砲は当たらず辛うじて上部を狙っていたレーザーがかすめた程度であった。更にそれすら敵の防性随意領域によってダメージは与えられていなかった。
「て、敵艦上昇!」
「そんなもの見ればわかる!直ぐに主砲を向けろ!」
「!敵艦の先端部に高エネルギー反応確認!敵艦の攻撃と思われます!」
「回避!面舵下方3−5」
「了解!面舵下方3−5!」
艦長の指示によりグラーフ・ツェッペリンUが斜め右下に向け回避運動を取る。しかし、敵の攻撃の方が早くフラクシナスの収束魔力砲ミストルティンが命中し艦全体を大きく揺らし次いで爆発音が響き渡る。
「くっ!被害状況は!?」
「左舷中部に被弾!損害は確認中ですが決して少ないはないかと…」
「くそっ!」
艦長は思わず拳を作りそのまま振り下ろす。艦長は油断しているつもりはなかった。しかし、グラーフ・ツェッペリンUはDEM社やラタトスクに負けない自分たちのあの艦に次いで世界最強の自負があった。その為敵に損害を与えられたことに艦長のプライドは大きく傷ついた。
「奴を、
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