蒼紅:第二話 謡精
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「GVが頭部に雷撃を流せ。俺がコアに攻撃する」
「頼んだよ」
GVが避雷針を頭部に数発当てて雷撃を流し込むと、モニカの言う通りに非常冷却が働いてコアが押し出された。
「消えろ」
チャージセイバーからのショット連射がコアに命中し、煙が噴き出す。
『冷却が完了すると機体が再起動するわ 。急いでコアを破壊して』
「軍用兵器にしては中々面白いギミックだね」
「だが、所詮はガラクタだ」
再びチャージセイバーをコアに当てるとコアが爆発し、それによって誘爆を起こして戦車…マンティスが破壊された。
そしてマンティスがあっさりと破壊されたことで皇神兵に衝撃が走る。
「そんなっ!たった子供2人にマンティスがやられるなんて!」
「予備が後一機あるはずだ!前の車輌へ発進準備の通信を入れろ!」
皇神兵が慌ただしく動く中、ジーノがモルフォのことを考えて嘆く。
『やっぱプログラムコアを破壊したら、もうモルフォちゃんも観れなくなるんだよな。俺、モルフォちゃん結構気に入ってたんだよな。大人っぽいところとかさ…まさか彼女の歌が能力者をあぶり出す罠(ソナー)だったなんて…ショックだぜ』
『電子の謡精が、この国の人々の希望、心の拠所だとしても。あの謡精により、多くの同胞達が皇神に捕らえられ、今も苦しんでいる』
モルフォの正体に嘆くジーノに言い聞かせるようにアシモフは言葉を紡ぐ。
「………」
「あんな物の何処が良いんだ…?理解に苦しむ…たかがバーチャル…作り物だろう」
『お前ってさ、本当に枯れてるよな…普通の男ならモルフォちゃんは可愛いって思うぞ』
十代前半とは思えないくらいに色恋沙汰に関心を持たないソウにジーノは先程とは別の意味で嘆く。
「興味がないな」
『お前って奴は本当に…まあ、いいさ。とにかく任務に私情を挟む程、馬鹿じゃねえさ…そうだ、GV。兄貴がいるからって兄貴に頼りきりになるなよ。ソウはお前と比べてクードスは上がりにくいんだからよ』
「分かってるよ。兄さんは戦闘に置いては敵味方問わず恐れられている最強の第七波動能力者。そんな兄さんに頼って得られるような評価はないってことだからね。」
そのまま進んで行くと奥から高出力レーザーが飛んできた。
「マンティス…出るぞっ!最後の一機だ!ぶちかましてやれっ!」
「レーザーか、随分と派手なお出迎えだな」
「兄さん、当たらないように気を付けて」
「誰に言っている」
雷撃鱗のホバリングで回避するソウとGV。
出力に差があるのか、GVよりも低速で下降していくソウ。
「マンティスの高出力輻射式増幅光砲。その威力は折紙付きだっ!」
「どれだけ強力なレーザーだろうと当たらなければ良
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