第7章:神界大戦
第219話「絶望と憎しみ、負の感情」
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踏み込み、一気に加速する。
体が悲鳴を上げるにも関わらず、ただ加速し、目指すは一点。
全ての元凶、邪神イリスに向けて突貫する。
「っっ……!」
だけど、すり抜けた。
「ふふふ、滑稽ですねぇ」
「くっ……!」
あぁ、失念していた。“格”の昇華がない今、攻撃は効かないというのに。
それが分かっていたから、他の神々は妨害してこなかったのだろう。
「ふっ!」
飛んできた矢と霊術、魔力弾を叩き落とす。椿やとこよ、神夜などの仕業だ。
直後、葵やサーラが斬り込んでくる。即座に受け流し、蹴り飛ばす。
「っっづ……!」
そこへ、重力のようなものが掛かる。
魔力が感じられない所から見て、神々の仕業だろう。
……これでは、身動きが出来ない。
「終わりです。貴方も絶望に堕ちなさい」
「ッ―――!」
そして、イリスが“闇”を放つ。
転移魔法も発動出来ないように妨害されているため、躱す手段はない。
僕は、あっさりとその“闇”に呑まれた。
「―――ふざけるな……!!」
だが、それでも。
僕の憎悪は、怒りは、収まらない……!
「ここで、終わるか……!終われるか……!」
“闇”による自我や感情、意識の浸食。
確かに抗い難い、強力なものだ。
神夜の魅了など、氷山の一角ですらなかったのだろう。
……それでも、呑まれる訳にはいかない。
「リヒト……!」
〈マ……ー……!〉
リヒトに呼びかけるも、返答はノイズばかりだ。
緋雪達のデバイスと同じで、“闇”に呑まれればこうなるのだろう。
……なら、言葉は不要だ。
「……覚悟を決めろ。僕に、光を示せ」
〈――――――〉
返答はない。だけど、それでいい。
最後に一度だけ点滅した。その事実さえあれば、いい。
「絶対的な優位に、いつまでも立っていると思うなよ、神共!!」
待機状態に戻ってしまったリヒトに、魔力と霊力を流す。
反応はない。形も変えない。だけど、内に秘めた“力”が噴き出す。
「昇華せよ……“導きを差し伸べし、救済の光”ぉおおおおっ!!!」
光が僕を包む。
直後、“闇”を振り払う。
「っ、……ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
憎悪と怒りと共に、“意志”を咆哮として吐き出す。
神々と“天使”に、驚きが見えた。
「―――殺す。殺してやる!!」
どす黒い感情と共に、僕は駆け
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