第7章:神界大戦
第219話「絶望と憎しみ、負の感情」
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撃ち落とす。
洗脳された味方だろうと、“天使”だろうと、神だろうと、邪魔させなかった。
アスレチックを乗り越えていくように、軽快な動きで襲い来る相手を弾く。
攻撃や攻撃した本人を足場にさらに加速し、祈梨へと肉薄する。
「はぁっ!!」
魔力と霊力の込められた拳が繰り出される。
しかし、それは祈梨に届く前に障壁によって阻まれた。
「ッ!」
その障壁に手をつき、まるで倒立回転するようにその場から退く。
直後、そこへ次々と司や緋雪、サーラ達の強力な攻撃が直撃した。
自分一人で手間取るならば、相手の攻撃も利用すればいいと考えた行動だ。
実際、優輝を狙った攻撃が次々と障壁へと当たり、かなり脆くなっていた。
「ふっ!!」
そして、今度は回し蹴りを叩き込み、優輝は障壁を破壊した。
同時に魔法陣を足場に加速魔法を使って一気に祈梨の懐に入った。
「はぁああああっ!!」
強い“意志”を持った攻撃。
それが祈梨へと叩き込まれる……そのはずだった。
「―――お忘れですか?」
「ッ……!?」
その拳はあまりにも呆気なく祈梨の体をすり抜けた。
同時に、優輝の体が一気に重くなる。
「ぐっ……!」
洗脳された味方の攻撃も止まったが、既に放たれたものは優輝に接近する。
それらの攻撃を優輝は受け流し、体勢を立て直して着地した。
「がふっ……ぇ……?」
その瞬間、優輝の口から血が零れ、膝を付いて吐血した。
視界が揺れ、体が粉々にされたかのように激痛が生じた。
「貴方達が神界の者に攻撃出来るのは、私の力があってこそ。……故に、私の匙加減一つで貴方を完封するのは容易い事です」
「ごふっ、ぐ、これ、は……!」
今までの無茶の反動が、優輝を襲う。
“格”の昇華があったからこそ出来ていた身体強化は、それがなくなれば反動で体が壊れてもおかしくはないものだった。
そして、つい先程までの戦闘で、優輝はあまり死んでいなかった。
死んでいればリセットされる反動も、そのせいで残っていた。
祈梨の解説を聞くまでもなく、優輝はその反動によって苦しんでいたのだ。
「残念でしたね。希望はまだ掴めると、まだ諦めるには早いと、そう思っていたようですが……既に詰んでいるのですよ。いい加減に認めなさい」
「っ………」
影響が大きく出ているのは、優輝だけではない。
優香や光輝、久遠、なのはもまた、今までの“意志”による限界突破が祟った。
反動が体を襲い、激痛に見舞われる。
そして、もう二人。
「ッ、ぁ……」
結界が割れ、とこよと蓮、そして相手していた神々が再び現れる。
二人もまた
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