五十四匹目
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欲しいな……。
息を吸い、胸部と喉に魔力を集中。
「━━━━━━━━━━━━━…………」
周囲に反響する音から、大まかな情報を得る。
「…………………ん?」
なんか、やけに遠くないか?
それでこの足音…。
音のした方に目を向ける。
多分結構なデカさのやつ。
「なんかでっかいの来そうなんだけど、退く?」
「あら、貴方の獲物よ? 貴方が決めなさいシラヌイ」
「うーん………多分大丈夫だと思うんだよね。大きい猪とかだと思うんだけど…」
地面に両手をつけて、周囲の地面に魔力を籠める。
獣数秒後、木々の間からぬっと現れたのは大きな蜥蜴だった。
軽自動車くらいの高さで、尻尾も含めると数メートルありそうな体長。
「ドラゴン…なの?」
「ドラゴン・レプリカだね。要するに大きいだけの蜥蜴のモンスター」
見た目は恐ろしいが、魔法攻撃をしてくるわけでもブレスを吐くわけでもない。
だけどこの大きさだ。
ドラゴン・レプリカが僕達にギョロりと目を向ける。
「あ、こっち来る」
まぁ、ドラゴン・レプリカの居るのは風下だし視認するまでも無かったんだろうけど。
「キシャアアァァァァァァッ!」
「きもちわるい……」
ぼそりとメリーちゃんが呟く。
「大地よ、我が敵を阻め! ピルム・ムーリアリス」
地面から斜めに突き出した槍がドラゴン・レプリカを貫く。
ドスドスと四つ足と尻尾を動かして逃げようとするドラゴン・レプリカ。
もがくドラゴン・レプリカに駆け出す。
途中、地面からはえる槍を一本抜き。
「とりゃっ!」
獣人種族の身軽さをいかし、飛び上がる。
ドラゴン・レプリカの真上で、風魔法で軌道を変えて落下。
「せあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
僕の体重を乗せた一撃がドラゴン・レプリカの頭を貫いた。
ガクリと崩れ落ちるドラゴン・レプリカ。
「スコア1」
このままギルドに持っていけばいい値段になるだろう。
直ぐにドラゴン・レプリカの骸をアイテムボックスに入れる。
「これで皆スコアが最低でも1ね」
「そうだね。じゃんじゃん狩ろうか」
僕達は森の奥へ奥へと進んで行った。
もう日が沈みかけだという時間にリベレーソに戻ってきた。
「じゃぁ、ギルドで換金しましょ」
「そうだね」
四人でぞろぞろとギルドに入る。
僕達を見る人は怪訝な目をする者と目を見開く者に別れていた。
「おねーさん」
カウンターで受付嬢に声をかける。
「お久しぶりですシラヌイ様。最近見かけませんでしたが…」
「うん。学
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