第四幕その五
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「会ってね」
「そしてなのね」
「お話すればいいよ」
「そうさせてもらうわね」
「ではわしが案内するよ」
また船長が申し出てくれました。
「そうさせてもらうよ」
「それじゃあ島の中にですね」
「入って行こう」
こうしてでした、皆は船長の案内で氷の島の中に入っていきました。確かに氷に覆われていて寒い地域の生きもの達がいますが。
恵梨香達はこれまでの服装でも寒くありません、それで言うのでした。
「あれっ、氷の中にいるのね」
「寒くないね」
「それも全然ね」
「氷も溶けていないし」
「これがどういうことかしら」
「ここはオズの国だからだよ」
モジャボロが五人に答えました。
「だからだよ」
「あっ、オズの国はお伽の国だから」
「氷の中にいても寒くないんですね」
「それで氷も溶けなくて」
「寒い地域の生きもの達もいる」
「そうなんですね」
「そうなんだ、オズの国では砂漠でもお水が普通に降るし」
そうしたこともあるというのです。
「そしてこうした地域でもね」
「寒くない」
「むしろ快適なんですね」
「氷も溶けなくて」
「生きもの達もいられる」
「そういうことですね」
「そうなんだ、それじゃあこのままね」
服はそのままでというのです。
「皆に会いに行こうね」
「早速また合えたわよ」
トロットは言うとです、皆の前に大きなシロクマがいました。その足元には小さなレミングが一杯います。
そのレミング達を観て恵梨香は言いました。
「レミングは確か」
「彼等の生態だね」
「はい、何故かわからないですが」
こう前置きして言うのでした。
「集団で海に飛び込むんですね」
「外の世界ではそうするね」
「それで死ぬって書いてますけれど」
「僕たちは海水浴はするけれど」
それでもとです、レミング達の方から言ってきました。
「オズの国では死なないから」
「ただ海に入るだけだよ」
「他には何もないよ」
「別にね」
「そうなのね、ただそれだけなら」
それならとです、恵梨香は納得してそのうえで言いました。
「安心ね」
「そうだよ、だから心配しないでね」
「そもそもオズの国で心配は無用だよね」
「そんな国だからね」
「僕達のことも楽しく見てね」
「それがいいよ、僕だってね」
シロクマも言ってきました。
「和気藹々が好きだしね」
「そうなのね」
「そうだよ、僕は熊だから」
それでというのです。
「遊ぶことが大好きだよ」
「じゃあいつもなのね」
「島の皆と一緒に楽しく遊んでるよ」
「そうしているのね」
「沢山食べてね」
このことも忘れていないというのです。
「そうして遊んでるよ、泳ぐことも好きだしね」
「そういえばシロクマさんは泳げるわね」
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