暁 〜小説投稿サイト〜
オズのキャプテン船長
第四幕その二

[8]前話 [2]次話
「ペンギンに似ていますね」
「実際に彼等もペンギンと呼ばれていたよ」
「そうだったんですか」
「それで僕達がペンギンと言う鳥はね」
 こちらはといいますと。
「ナンキョクペンギンと呼ばれていたんだ」
「そうですか」
「元々はそうだったんだ」
「そうしたお話があったんですね」
「そうだよ、ただね」
「ただ?」
「オズの国ではオオウミガラスはオオウミガラスと呼んでいてね」
 そしてというのです。
「ペンギンはペンギンだよ」
「そう呼んで分けているんですね」
「そうだよ」
 その通りだというのです。
「さもないと混乱するからね」
「そこはちゃんとですね」
「分けているんだ」
「さもないとどちらがどちらか分からなくなるのだよ」
 教授もこう言います。
「オオウミガラスとペンギンは只でさえ似ているからね」
「本当にそっくりですね」
「そっくり過ぎて」
 それでというのです。
「困るんだよ」
「だから呼び方を分けていますか」
「これでどっちもペンギンと呼んだら」 
 それこそというのです。
「区別がつかないからね」
「ううん、本当に似てますからね」
「見れば見る程そうだね」
「嘴の形は違っていても」 
 それでもです。
「そっくり過ぎますね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「気をつけてね」
「呼び名で分けていますか」
「そうしているよ、そしてあの島にはペンギンもいるから」
 その彼等もというのです。
「だからね」
「ペンギンさん達にも会えますね」
「それが出来るよ」
「そしてあそこも観て」
 今度はビリーナが言ってきました、そこは島の方でしたが鵜がいました。その鵜はどんな種類かといいますと。
「ベーリングシマウよ」
「えっ、あの鵜がなの」
「凄く寒い海にしかいなかったっていう」
「その鵜なんだね」
「いや、あの鵜もいるなんて」
「凄いわね」
「凄くないわよ、オズの国よ」
 だからとです、ビリーナは平然として返します。
「だから外にいない生きものがいる国よ」
「だからなのね」
「ベーリングシマウもいるんだ」
「オオウミガラスと一緒に」
「それも元気に飛んで泳いで」
「そうしてるのね」
「そうよ」
 普通に答えたビリーナでした。
「勿論他の外の世界にはいない生きものもいるから」
「じゃあ」
 それならと聞いて言う恵梨香でした。
「ステラーカイギュウも」
「勿論いるとも」
 船長が答えました。
「彼等もね」
「この島にですね」
「今から彼等がいる方に行くよ」
 こう恵梨香に言うのでした。
「そうするよ」
「今からですか」
「そう、今から行って」
 そしてというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ