『ルイズが召喚したのが、ゴニョニョだったら?』
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もくもくと上がる煙が、春風吹かれ、消える。
そこにいたのは、ウサギのような大きく長い耳を持つ、薄紫色の生き物だった。しかし、耳の先端と、短い足の先端は黄色い。
一見するとぬいぐるみ?っと勘違いしそうな外見ではあるが、煙が晴れてからキョロキョロと周りを見回していて、生き物だと分かった。
よく見ると、変な顔をしている。特に目が…。
変なの召喚したかな?っと思いつつ、コルベールがコントラクトサーヴァントの儀式をするよう促したため、ルイズは、その生き物に近づいた。
ルイズが近づいてきたので、その生き物はビクッと震え上がり。
そして。
学院にも届くほどの大音量を口から放った。
あまりの大音量に、ルイズは、ひっくり返り、離れた場所にいた生徒達もひっくり返り、その使い魔達も逃げ回った。
そしてその生き物は背中を向けて逃げようとした。
ルイズは、グワングワンする頭を抱えて起き上がり、力を振り絞ってその生き物に飛びつき、素早くコントラクトサーヴァントの儀式の呪文を唱え、また大音量を放とうとした口にキスをした。
ルーンが刻まれる痛みに、別の意味で大音量の鳴き声を上げる、その生き物。
至近距離でその大音量を喰らったルイズは、耳の鼓膜が破裂した。
その後保健室で治療を受け、すっかり大人しくなった生き物を見おろした。
コルベールなどは、こんなに小さい(60センチ)のに、どこからあんな大音量を出してるんだと不思議がっていた。
コルベールが気を利かせ、また大音量で耳をやられたらたまったものじゃないだろうと、あの大音量を緩和させる耳栓をルイズに与えた。
ルイズが、その生き物を連れて歩いていると…。
ゴニョニョだぁ!っと驚いたメイドがいた。
さっきのあの鳴き声、やっぱり!っと声を漏らしているので、話を聞くと、知っているらしかった。
この生き物の名は、ゴニョニョ。
危険を察知すると窓ガラスを割るほどの大音量出して、敵を怯ませる不思議な生き物で、タルブ近隣の森でたまに見かけられるそうだが、あまりに大音量を出すため、遭遇しても絶対に近づかないそうだ。
二段階ほど成長する特性があり、成長すると、ドゴーム、そして最後にバクオングというそれぞれ、大音量の声を操る生き物になるそうだ。
名前を聞くだけで、相当な音を出しそうである。ゴニョニョ段階で、アレなのに…、それ以上になるのかっと、ルイズは、不安げにゴニョニョを見た。
まあようするに、音を武器とする生き物らしかった。
なのだが、ゴニョニョ以降は、あんまり可愛くないんですよねっと、シエスタというメイドは言っていた
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