第五十四話 最後の学期になってその九
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「教会長さんも」
「それはわかっていますよ」
「だといいけれど。何よりもいい奥さんが必要だし」
「そうですよね、天理教の教会は」
「いい奥さんがいれば凄くいいけれど」
「はい、その奥さんも欲しいですね」
私の方を見て言ってきます。
「是非」
「ええ、それで教会長さんになるって」
阿波野君がと思って私は考えました。
そうしてです、こう阿波野君に言いました。
「事情教会を継がせてもらうか」
「あともう一つありますよね」
「女の子しかいない教会にですね」
「お婿さんに入ってね」
「そうしたことが出来れば」
「いいんじゃない?実際そうした教会もあるし」
何を隠そううちもです。
「教会長さんも不足しているし」
「そう思いますから」
「だからなのね」
「はい、頑張って伏せ込んで」
そうしてというのです。
「いいようぼくになって」
「そうしてよね」
「いい教会長さんにもなります」
「頑張ってね。ただ」
「ただ。何ですか?」
「どうしてそこまで思う様になったか」
それがでした。
「私わからないのよね」
「高校入ってからですね」
「そうしてからなの」
「これいつも言ってますしね」
「そういえばそうね。ただ」
言われてもでした。
「そこまで真剣な理由がね」
「僕にはあるんです」
「あるっていうと」
「はい、その為に是非です」
「天理大学の宗教学科に行って」
「卒業したら講習も行かせてもらいたいですね」
前期と後期があります、前期の講習で教人という資格を貰えて後期の講習で教会長さんの資格を頂けます。
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