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レーヴァティン
第百十九話 ナイル川へその四

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「掌握するな」
「そうするか、だがな」
「ああ、どの街もな」
「かなり守りを固めているからな」
 このことをだ、正はあえて指摘した。
「そうそう簡単にはな」
「攻め落とせないよな、けれどな」
「それをだな」
「どうにかするのがな」
 久志は自分に指摘した正に笑って答えた。
「戦ってやるだろ」
「そういうことだな」
「確かに陸からだけ攻めてもな」
「この辺りの街は攻めにくいからな」
「川が堀になっていてな」
 自然のそれにとだ、久志は正に話した。
「まさにどの街も難航不落だよ」
「その通りだ」
「しかしな」
「難攻不落といえどだ」
 正は久志に強い声で返した。
「人が造ったものだ」
「それならだよな」
「難攻不落といえどな」
「絶対に攻め落とせない城はないよな」
「そうだ、人は完全な存在ではない」
 正は言い切った、先程よりも強い声で。
「だからだ」
「三角州にしてもな」
「どの街も攻め落とせてだ」
「掌握出来るよな」
「それもまた事実だ」
「そうだよな、だからな」
「ここはか」
「水軍と力を合わせてな」
 その様にしてというのだ。
「街を一つ一つ攻め落としていくな」
「そうしていくか」
「じっくりとな、川は船で渡ってな」
 即ち水軍をというのだ。
「そうしてな」
「攻略していくな」
「今からな、じゃあ俺達から見て最寄りの街から攻めていってな」
「アレクサンドリアもだな」
「攻めていくな」
「ではな」
 正も頷いた、そしてだった。
 久志は芳直と連絡を取って最初の街に水軍を向かわせた、そうして彼等に軍全から街に向けて砲撃と術による攻撃をさせつつだった。
 陸軍はその船を使って川を渡らせた、そうすると川も渡りやすく。
 街の正門を軍船からの砲撃で破壊してそこから攻めていく、そうして最初の街を攻略した。ここで久志はわかった。
「本当にこうした場所だとな」
「川が複雑に入り組んでいる場所でもだな」
「水軍を使ったらな」
 それでとだ、彼は最初の街に入ったところで水軍を率いている芳直に話した、街は正門から軍勢が入られた時に敗北を認め降ったので戦はそれで終わっていた。久志は降伏したならそれでいいとしたのだ。
「楽にな」
「攻められるな」
「移動もな」
「それだ、川や湖で守られていたならな」
「水軍を使えばいいか」
「そうだ、だが問題がある」
「向こうも水軍持ってるからな」
 このことをだ、久志は自分から話した。
「だからな」
「攻めて来ようとしている」
「アレクサンドリアからだな」
「あの場所に古王国水軍の軍港がある」
「軍港は他にもあるけれどな」
「主力はな」
 それはというのだ。
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