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人徳?いいえモフ徳です。
五十三匹目
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う。

で、地面に両手を触れる。

「錬成」

地面からズズズズズ…とベンチがせり上がる。

「どうぞお座りくださいお姫様」

「あらありがとう」

くーちゃんが座ると、直ぐに隣に座って尻尾を差し出す。

「はぁ…。拍子抜けね」

といいながらくーちゃんは僕の尻尾をもふもふする。

「仕方なかろう。私やメリーはともかく姫様と狐君は………うん……まぁ……」

「シャクティにさんせい。ぬいちゃんと姫様はもはや……うん…」

「はっきり言いなさいな」

「「人外レベルだとおもう」」

僕とくーちゃんが顔を見合わせる。

「「いや…人間じゃないし…」」

そういう事じゃねーよ、と言いたげな視線は無視する。

っていうか。

「異議あり!」

と僕が言うとくーちゃんが乗ってくれた。

「被告人どうぞ」

「メリーちゃんとシャクティも十分人外だと思います!」

と言うと二人が顔を見合わせた後にこそこそと小声で話始めた。

『どう思う?』

『確かに普通よりはできるけど、ぬいちゃんと姫様には劣る』

『同意見だ』

『私ガラスのゴーレムなんて作れないよ?』

『私も姫様のような戦略兵器染みた魔法は無理だ』

「聞こえてんぞー。おーい?」

狐耳だぞ。獣人だぞ。そんなひそひそ話聞こえないはず無いだろう。

「聞こえてるならわかるよね?」

とメリーちゃんに聞かれた。

「まぁ、そうなんだけども…」

なんか納得いかないなぁ。

「アンタ達二人も免除されてるって時点でわかりなさい。シャクティ、メリー」

「「えー……」」








僕達四人は無事に試験に合格した。

なお、『ほぼ』満点だった。

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