五十三匹目
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夏休み前に、お婆様に買ってもらった(お金は僕がポップコーンで稼いだけど手続きとかをしてくれたのはお婆様だ)土地で着工した。
王族や貴族の方々には猫好きが多いらしく、国王様もこの猫カフェ計画には賛同してくれた。
使う建材の一部は僕自身の魔法研究の成果である分子結合多重魔方陣素材(Multiple Magical Molecular bond Material)ことクォドム(4M)を使っている。
まだ目標には届いていないけど、それでも普通の建材よりも頑強だ。
ちなみに今シャクティが使ってる刀のディアマンタイトはこのクォドムだ。
「っていう話を定期試験前にしてていいの貴方?」
「え? だってしくじるような内容じゃないでしょ?」
今日から期末試験。
もうすぐ夏休みだ。
点が悪いと宿題が増える。
補習は無いらしい。
「とりあえず、上級生になるまではそんなに忙しくないだろうし、いくらでも魔法研究できるよ」
「そ。で、お父様達の協力は取り付けたの? さっきは『賛同』って言ってたけどもう少し詳しく聞きたいわ」
「国王様が国営化しようとしてツェツィーリア様に殴られてた」
「あー………」
「仕方ないから店の裏にシークレットルーム作ってる」
「ふーん……」
「あと上手く行けば貴族専用の店舗も作って欲しいとか…。その場合は国王様が全額持つとか言ってまた殴られてた」
「お祖父様どれだけ癒しに飢えてるのよ…」
「ちなみに今作ってる1号店は貴族も平民も平等だよ。
癒しを求める者に貴賎なし、ってね。
まぁ、さすがに王族は裏から通さないと不味いんだけどね」
「いっそ出張営業でもしたら?」
「いいね、それ。会員制にでもするかな。あー…でもなぁ、『貴賤なし』だもんなぁ」
「んー……いっそお婆様も説得して国営化するのは?」
「考えとくよ」
駄弁っていると俺達の番になった。
え? 場所?
魔法実技の試験会場…要するに運動場だよ。
「シラヌイ。貴方から行きなさい」
どうやら順序は俺かららしい。
「あ、ちょっとまってくださいシラヌイ君」
「「ん?」」
何故かレイ先生に止められた。
「お姫様と臣下は魔法実技は免除です」
「え?」
後ろを振り返ってくーちゃんとメリーちゃんとシャクティに視線で尋ねるが首を振る。
聞いてないようだ。
「いやー、試験の度に校庭壊されると困……げふんげふん。お姫様達は既に十分な練度ですから免除されます」
おい、本音漏れてっぞ。
「あ、そうですか。じゃぁ端っこであそんでまーす」
なんか免除らしいので、既に試験が終わっているグループの方に向か
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