暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第7章:神界大戦
第218話「全てを呑み込む絶望の闇」
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追手に向けて放った。

「優輝!どこに向かうの!?」

「戦力がさすがに少なすぎる……!一度、神界から脱出する……!」

「入口近くには椿ちゃん達もいたよね?」

「椿達との合流も兼ねている。方向も距離も分からないが……もうすぐ出口付近に辿り着けるのは“分かる”」

 優香に聞かれて優輝がどこに向かっているのか答える。
 このまま神界にいても事態は好転しない。
 正気の神を見つけるよりも、元の世界から戦力を補給する方が無難だと優輝は考え、神界からの脱出と椿達との合流を狙っていた。
 全速力で走り続けたためか、追手は速い神や“天使”しかいなくなっている。
 撒いた訳ではないが、逃げる事は容易くなっていた。

「“分かる”って……」

「“道を示すもの(ケーニヒ・ガイダンス)”の効果だろう」

「確か、貴方のレアスキルでしたね」

「一回しか話題に出さなかった挙句、直後にあの先程までの戦いに入ったというのに、よく覚えていたな」

 僅かな感心を見せながらも、優輝達は走り続ける。

「(……“嫌な予感”が止まらない。……ここまでのは、今までになかった)」

 その中で、優輝は言い表しようのない不安に駆られていた。
 このままでは……否、もう詰んでいるかのような、そんな不安に。

「っ、あれは……」

「椿ちゃん!葵ちゃん!」

 その時、進行方向の奥の方で、椿と葵が吹き飛ばされてきたのが見えた。
 倒れ込む二人へ、優輝達は駆けよる。

「ぐっ……!」

「く、ぅ……!」

「蓮ちゃん……それに、久遠ちゃんと那美さん……!」

 続けるように、蓮と那美を庇うように抱えた久遠が飛んできた。
 那美は既に気絶し、蓮と久遠も死に体な程ボロボロだ。

「……そうか……!ソレラが既に洗脳されていたように、祈梨も……!」

「ご主人、様……?それに、優輝さん達も……」

 蓮に駆け寄るとこよに、蓮も気づき反応を返す。

「立てますか?」

「くーちゃん、那美さん……」

「くぅ……」

 サーラとなのはは久遠の方へ近づき、応急処置程度の治療を施す。
 同じように、優輝、優香、光輝も椿と葵に近づく。

「(雷の残滓……?)」

 その時、二人の体に残っていた、雷によるダメージの後を見つける。
 優輝は、それを見てふと引っかかり……

「いけません……!その二人に近づいては……!」

「ッ!」

 絞り出すかのような、蓮の叫びが響く。
 同時に、銀閃と翠の閃光が煌めいた。

「……あぁ、そういう、事か……」

「ふふ、そういう事よ」

「そういう事なんだよ」

 胸を貫こうとしたレイピアを逸らし、同時に繰り出された矢は掴ん
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