第7章:神界大戦
第218話「全てを呑み込む絶望の闇」
[6/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
追手に向けて放った。
「優輝!どこに向かうの!?」
「戦力がさすがに少なすぎる……!一度、神界から脱出する……!」
「入口近くには椿ちゃん達もいたよね?」
「椿達との合流も兼ねている。方向も距離も分からないが……もうすぐ出口付近に辿り着けるのは“分かる”」
優香に聞かれて優輝がどこに向かっているのか答える。
このまま神界にいても事態は好転しない。
正気の神を見つけるよりも、元の世界から戦力を補給する方が無難だと優輝は考え、神界からの脱出と椿達との合流を狙っていた。
全速力で走り続けたためか、追手は速い神や“天使”しかいなくなっている。
撒いた訳ではないが、逃げる事は容易くなっていた。
「“分かる”って……」
「“道を示すもの”の効果だろう」
「確か、貴方のレアスキルでしたね」
「一回しか話題に出さなかった挙句、直後にあの先程までの戦いに入ったというのに、よく覚えていたな」
僅かな感心を見せながらも、優輝達は走り続ける。
「(……“嫌な予感”が止まらない。……ここまでのは、今までになかった)」
その中で、優輝は言い表しようのない不安に駆られていた。
このままでは……否、もう詰んでいるかのような、そんな不安に。
「っ、あれは……」
「椿ちゃん!葵ちゃん!」
その時、進行方向の奥の方で、椿と葵が吹き飛ばされてきたのが見えた。
倒れ込む二人へ、優輝達は駆けよる。
「ぐっ……!」
「く、ぅ……!」
「蓮ちゃん……それに、久遠ちゃんと那美さん……!」
続けるように、蓮と那美を庇うように抱えた久遠が飛んできた。
那美は既に気絶し、蓮と久遠も死に体な程ボロボロだ。
「……そうか……!ソレラが既に洗脳されていたように、祈梨も……!」
「ご主人、様……?それに、優輝さん達も……」
蓮に駆け寄るとこよに、蓮も気づき反応を返す。
「立てますか?」
「くーちゃん、那美さん……」
「くぅ……」
サーラとなのはは久遠の方へ近づき、応急処置程度の治療を施す。
同じように、優輝、優香、光輝も椿と葵に近づく。
「(雷の残滓……?)」
その時、二人の体に残っていた、雷によるダメージの後を見つける。
優輝は、それを見てふと引っかかり……
「いけません……!その二人に近づいては……!」
「ッ!」
絞り出すかのような、蓮の叫びが響く。
同時に、銀閃と翠の閃光が煌めいた。
「……あぁ、そういう、事か……」
「ふふ、そういう事よ」
「そういう事なんだよ」
胸を貫こうとしたレイピアを逸らし、同時に繰り出された矢は掴ん
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ