暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica51わたしが選ぶ道〜Her choice〜
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てきて、シュベーアトパラディンになりたいと言っても昇格試験の時、私は本気であなたを潰しにいく。それ位の覚悟は出来てるわよね?」

「もちろん。八百長で譲ってもらおうなんて始めから考えてないよ。あと7年だけ、わたしに時間をちょうだい」

フィレスがシュベーアトパラディンになってくれる。それでわたしの気持ちも固まった。局に戻ろう。残りの時間を局員として過ごし、30歳の誕生日に合わせて騎士団に移る。それがわたしの人生設計だ。

「ま、しょうがないんじゃない?」

「ですね。親友の意思を尊重しましょう」

「それでは私たちは先にパラディンになっているから・・・」

「あとで追い付いておいで、イリス」

「じゃあ私も局に戻るよ。ミヤビとの約束を優先する」

「セレス。あなたも局の特騎隊に戻って。騎士団の活動は縮小されるから、多少の人材減衰でもやっていけるわ」

「・・・判った。お姉ちゃんがそう言うなら」

あとは父様の説得だけど・・・。これが一番苦労しそうだよ。溜息を吐いてると、フィレスは「ところで、ルシルの容態は? 彼、大丈夫なの?」って話題を変えた。みんなが一斉に口を噤んで、わたしへと目をやった。

「昏睡状態で本局医務局に搬送されてから3日経つけど、付きっ切りのアイリからは朝と昼と夜の3回、連絡があるけど・・・」

アイリの話だと、第2無人世界セラタプラの兵器実験施設にてキュンナとグレゴールを撃破したあと、眠るように意識を失ったみたい。そこから起こそうとしても目を覚まさず、アイリとミヤビはすずかとシャマルに連絡して、スカラボのトランスポートによる直通転送でルシルを本局の医務局に搬送した。

「ルシルが目を覚ましたという連絡はまだない、と・・・」

「うん。だから今後の彼についての話はまだ出来なくて」

「でもイリスは局に戻ることを決めたし、ルシルが騎士団を辞めても問題ないでしょ?」

「トリシュは置いてけぼり食らうけどね」

「・・・・・・はぁ」

セレスの言葉にわたし達がトリシュに振り向くと、思いっきり深い溜息を吐いた。トリシュにとっては最悪な展開だよね、これ。恨めしそうにわたしを見るトリシュから顔を逸らす。

「おほん! まぁ私のことはいいとして。離れるのは辛いけれど、ルシルさんが選んだことを尊重するだけ。それに戦闘後に昏睡状態に陥ったということは、それだけルシルさんの体に負担が掛かったということだと思う。ルシルさんと同じ隊で戦いたいと願うより、もう無理も無茶もしないでほしいって願うよ」

神さまに祈るように指を組んで目を伏せるトリシュ。その姿はとても綺麗で、思わず見惚れちゃった。そして自分自身には嫌悪した。ルシルと一緒に働くことを優先して、彼の体のことを心配するだけで気遣いもし
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