暁 〜小説投稿サイト〜
ノーゲーム・ノーライフ・ディファレンシア
第四話 訪れる者
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ムは空達を見下す笑みを浮かべた。
だが、空はそんな事はまるで気にしていない────というかそもそもプラムを()()()()()()()()()()
本当に気楽に、気軽に、だがプラムにとっては必殺であろう、一言を口にした。

「え、そう?対テト戦まで好きなだけ俺の汗を舐める権利と交換しようと────」

「スミマセンでしたァ!!唯一神のコマ(こんなもの)なぞどうでもいいですぅ!!」

────光速にさえ迫るスーパー手の平スクリューを決め、プラムはすぐさま黒いビショップを空へ贈与する。
その姿には欠片の威厳もなく、取引を持ち掛けた空も、アミラでさえも呆れるしかなかった。
早速空の首を舐め始めたプラムを半眼で見やって、アミラはやれやれと首を振る。

「ん〜プラムちゃんはホントにも〜ッ!でも私は大丈夫だし問題ないよね〜あは☆」

その言葉を、だが空は笑った。何故か?たった一つのシンプルな答えだ。
────フラグなんだよなあ、ということである。
さてそのフラグを回収しようかと、空はおもむろに口を開いた。

「ああ、確かに()()()大丈夫だろうな。だから、全権代理者(ライラ)にでも頼もうか?お前の持つ黒いポーンを渡してくれ〜ってな☆」

空はわざとらしくアミラの口調を真似て、そう言った。

────。
静寂が、訪れた。
結末を悟ったのだろう。アミラは、渋々と空へ黒いポーンを渡した。
────空にベタ惚れしている頭の弱い全権代理者(ライラ)は、空の要求を全て飲むだろう。そして、そのライラが持つ権利の中には、アミラの人権も、そのアミラが持つ唯一神のコマの所有権も含まれる。
ならば、アミラの意思は関係ない。そもそも、アミラの所有物を手に入れるのに────アミラの存在が介入する余地さえない。
そんな簡単に過ぎる、故に対策など出来ようもない手段で、空はあまりにあっさりとアミラからコマを強請(ゆす)ったのだ。

そうしてゲームを行うことすらせず、コマを二つ一気に掴んで空は不敵に笑う。

「さて、これでタイだな、グシ?お前の方、首尾はどうなってるか……見せてもらうぜ」
「では、巫社へと転移致しますので、おつかまりください」

本当に、プラムにもアミラにも興味がなかったらしい。
空はもはや2人に見向きさえせず、ただ戦果を自慢すべき相手の事だけ考えている様子で。
ただ戦果を挙げるためにコマを巻き上げられたアミラを置き去りに、プラムをお供にして。
ジブリールにつかまり、オーシェンドから姿を消した。
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