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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第40話
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がありますね。」
「ええ。今回の作戦は”敵の殲滅”が目的ではありませんが、手柄首を討てる絶好の機会があるのならば、それを逃す理由はありませんわ。」
静かな表情で呟いた後双剣を再び構えなおしたオリエの意見に頷いたデュバリィも剣と盾を構えなおし、デュバリィに続くように他の二人もそれぞれの武装を構えなおした。
「チッ、戦闘で疲弊している状況で達人(マスター)や執行者クラスの連中とやり合いつつも高所にいる狙撃手(スナイパー)にも注意するとか、冗談抜きでヤベェんじゃねぇのか…………!?」
「これも世界を終わらせようとする宰相閣下に協力している事やミリアムちゃんを見捨てた挙句皇太子殿下まで利用した”報い”かもしれませんね…………」
戦闘を再開しようとするオリエ達の行動を見たレクター少佐は舌打ちをして厳しい表情を浮かべ、クレア少佐は寂しげな笑みを浮かべてそれぞれの武装を構え直し、プリネ達もそれぞれ戦闘を再開する為に武装を構え直すとシャーリィとカンパネルラが戦闘の構えを再びしている中攻撃手段である戦術殻を失ったアルベリヒとゲオルグは身構えた。

「セ、セレーネ達まで武器を構え直したって事は…………」
「この場で”黒”を含めた鉄血宰相に協力する使い手達を”殲滅”するつもりか…………」
「お願い、リィン…………シャロンを…………父様を殺さないで…………ッ!」
「もう止めて…………止めてよ…………」
「もう十分でしょう、リィン!?今すぐ狙撃手(スナイパー)やセレーネ達に追撃を止めさせなさい!!」
シャーリィと再び対峙しているセレーネ達を見てある事を察したエリオットは不安そうな表情を浮かべ、ローゼリアは重々しい様子を纏って呟き、アリサとトワは悲痛そうな表情でリィンに嘆願し、サラは厳しい表情でリィンに要求した。


あァ、いいゼ…………ここからはもう”遠慮”はなしで、俺の”好きなようにやらせて貰うぜぇっ!!”


突如絶命したはずのマクバーンの声が周囲に響き渡り、それを聞いたリィン達がそれぞれ退避してエリゼ達の所まで戻るとマクバーンの遺体から凄まじい黒い焔が噴出した後マクバーンの遺体があった場所に”真の姿”を現わした堕ちたる”外”の魔神――――――メア(M)=ク(C)=バルウド(B U)=ルアウング(R N)が顕現した!
「…………ぁ…………」
「…………”神”…………?」
「!いけない…………!フィア、そっちは任せていいわね!?」
「う、うん…………!今から結界を展開するからジェダル達は私から離れないでね…………!」
「ああ、頼む。」
「デュバリィ、プリネ皇女!貴女達は私達の元に退避しなさい!」
「わかりましたわ!」
「はい!」
「ベルフェゴール!転位魔術でステラを回収して俺達の元にステラと共に転位で来てくれ!」

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