第二章
[8]前話
「そうしてね」
「そのうえで」
「一緒にいられる時を待つわ」
「約束が適う様になる時が来るのを」
「その時をね」
こう言うしかなかった、それでだった。
私はこの日も彼と会って楽しむことはなく仕方なく一人で家まで帰って一人の時間を過ごした。その後でだった。
私はあることを考えた、それはもう究極と言ってよかった。そのことを考えたけれど今は私の中だけでのことだった。
そうして私は今は彼と一緒の時間を過ごせないことを我慢した、けれど忙しい時は絶対に終わる。それでだ。
その時が来てだ、私はまた彼と約束した。するとだった。
今回はあっさりと約束通りに私達は出会えた、それで休日の朝から夜まで楽しい時間を過ごせた。それからだった。
私は夜に彼に別れる時に提案した。
「約束して欲しいことがあるけれど」
「今度はどんな約束かな」
「お互いにどんなに忙しくても」
今回みたいな二人共忙しくて約束をしてもそれが適えられない様な状況になっていてもだ。
「せめて会える様にね」
「そうなる為に」
「一緒に住まない?」
同居、それを提案した。
「そうしない?」
「そうだね、それを約束したら」
「その時はね」
まさにとだ、私は彼に話した。
「デートの約束を適えられなくても」
「それでもね」
「その時はね」
「そう、ちゃんとね」
「会えるから」
彼にこのことも話した。
「どうかしら、この約束は」
「いいね、じゃあね」
彼は私の提案に笑顔で頷いてくれた、そしてだった。
そのことを約束してくれてだ、こう言ってくれた。
「約束するよ」
「それじゃあね」
「これから一緒に住もう」
「そうしましょう」
彼は笑顔のままだった、これが返事だった。
私達は二人で一緒に住むことになった、この約束はこれまでのどんな約束よりも強かった。私達は一緒に住んでちょっと約束を適えられなくても問題なくなった。私達はまた忙しくなる時もあったけれど絶対に会える様になった。こんないい約束はないと心から思った。
約束 完
2019・5・1
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