第百六十八話
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第百六十八話 魔法でも
今田先生は塾の教壇からあるものを出して華奈子達に話した。
「今日はこれを使います」
「牛乳ですね」
美樹はその牛乳パック、一リットルのそれを見て自分の席から先生に対して尋ねた。見れば確かにそれは牛乳パックだった。
「それは」
「はい、牛乳を使ってです」
「魔法を行うんですね」
「今日は錬金術ですね」
「はい、そういえばさっき亜紀ちゃんが」
「言うてたな」
その亜紀が美樹に応えた。
「牛乳は錬金術にも使うって」
「丁度そうなったわね」
「何ていうか」
梨花も自分の席から言った。
「言ったすぐ傍からよね」
「牛乳使うわね」
「そうよね」
梨花は美樹にも応えた。
「噂をすればだけれど」
「本当にそうよね」
「今回はお薬を作りますが」
それでもというのだ。
「牛乳は栄養の塊と言ってもいいので」
「だからですか」
「錬金術にも使うんですね」
「そうです、石鹸も作れますね」
先生はこちらの話もした。
「そうですね」
「はい、そういえば」
「お店でも売っています」
「そしてクレオパトラもです」
絶世の美女と謳われたエジプトの女王もというのだ。
「牛乳のお風呂に入っていました」
「あの、牛乳のお風呂に入ったら」
華奈子は先生の今の話にどうかという顔で応えた。
「臭くないですか?」
「後でお水で流せばです」
「臭くないですか」
「よく洗えば」
「そうしていたんですね」
「ですが美容にもいいことは確かですよ」
「それで錬金術にも使うんですね」
華奈子はまた先生に言った。
「そうですね」
「はい、ですから今からです」
「その牛乳を使って」
「とても身体にいいお薬を作りましょう」
「わかりました」
華奈子も他の六人も頷いてだった、牛乳に他の材料も使ってだった。身体にいい薬を作るのだった。
第百六十八話 完
2019・6・13
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