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オズのキャプテン船長
第二幕その八

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「存分に楽しんでくれ」
「じゃあね」
 トロットはここまで聞いて皆に言いました。
「一日か二日ってお話だったけれど」
「もっとだね」
「今回の冒険は急がないから」
 このことがあってと船長に答えます。
「だからね」
「それでだね」
「そう、それでね」  
「もっとここにいるんだね」
「五日位いない?」
 これがトロットの提案でした。
「どうかしら」
「うん、それ位いたらね」
 それならとです、船長も頷きました。
「王様も寂しい思いはしないね」
「そうでしょ、そして五日の間ね」
「ずっとだね」
「皆で一緒に遊んで」
 そうしてというのです。
「楽しみましょう」
「それがいいね」
「うむ、では皆お菓子はお腹一杯食べたな」
 王様はトロットと船長のお話から皆にあらためて尋ねました。
「それではじゃ」
「ドード―鳥だね」
「それを観に行くぞ」
 こうモジャボロに答えました。
「よいな」
「うん、それじゃあね」
 モジャボロは王様の言葉に笑顔で頷いてでした。
 そのうえで皆はお菓子の牧場から王宮に戻ってそこの動物園にあるドード―鳥のコーナーに行きました、するとです。
 赤い羽毛のドードー鳥達がいてです、教授はその鳥を見て言いました。
「うむ、いい毛並みだな」
「うん、僕は元気だよ」
 そのドードー鳥も言ってきました。
「いつも通りね」
「それは何よりだね」
「ご飯も美味しいよ」
「そういえばドードー鳥ってね」
 ここで言ったのはカルロスでした。
「麦やお米や玉蜀黍を食べてるね」
「大体鳩と同じだね」
 神宝も言います。
「穀物が好きだね」
「黍とか稗とか粟も食べてるし」
 ジョージはそうした鳥の餌のことをお話に出しました。
「そうだったね」
「草食性ね」
 ナターシャはドードー鳥をそうした鳥だと言いました。
「つまりは」
「私達と同じね」
 こう言ったのはビリーナでした。
「要するに」
「君達とは違う種類だけれど」
 ドードー鳥もビリーナに応えます。
「食べるものは大体同じだね」
「そうよね」
「それに公道も似てるかな」
「飛べないからっていうのね」
「そこもね」
「そうね、けれど私達は飛べないけれど」 
 それでもと言うビリーナでした。
「跳ぶことは出来るわよ」
「そちらはだね」
「そう、地面から木の上に跳んで」
 そしてというのです。
「枝に止まる位は出来るわよ」
「そこは僕達と違うね」
「というかあんた達って地面を歩くだけよね」
「そうだよ、ヨチヨチとね」
 そうした調子でというのです。
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