第三章
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「見たことのない踊りって言いましたけど」
「それでもかいな」
「何度も観ていてふと気付きました」
「その気付いたことは」
「あの踊り邪教の舞踏に似てます」
「邪教の」
サンチェスはその話を聞いて眉を動かした。
「それかいな」
「はい、けったいな踊りですけど」
「邪教の踊りかいな」
「生贄の魂を邪神に捧げる」
自分達が崇拝している神にというのだ。
「その踊りです」
「そうやったんやな」
「確かに細菌も食べものも調べられましたが」
「それでも原因はわからない」
「つまり細菌や食べものは原因やない」
「徹底的に何度も調べてもわからんかった」
「それならか」
「ここは他に原因がある」
その様にというのだ。
「考えますと」
「答えは出るか」
「ちょっと踊ってる人の共通事項探してみます?」
ガルパンはレモンティーを飲んでいるサンチェスに提案した、
「ここは」
「細菌や病気やなくて」
「はい、そうしますか」
「共通事項か」
「何かの」
「寝てる時とかお風呂の時も入れて」
踊らないその時もというのだ。
「そうします?」
「よし、それやったら」
すぐにだ、サンチェスはガルパンの言葉に頷いた。そうしてだった。
二人は時間をかけてそのうえで踊っている者達の共通事項を虱潰しに探していった、その結果として。
不思議なことに気付いた、それは何かというと。
「靴が」
「靴やな」
「おらっちも神具は靴です」
ガルパンはサンチェスにこのことも話した、二人は今はレストランにいて飲み食いをしている。そのメニューはというと。
大量の牛肉を水の時から煮込んで沸騰してから人参や蕪や玉葱や茸等を入れてジャガイモも入れて煮込んだヒュッツボット、鶏を丸ごと使ったポトフであるブール=オ=ポ、薄切りの牛肉にミンチを撒いてクリームで煮込んだオワゾー=サン=テット、ムール貝やセロリを炒めてから共に白ワインで二手フライドポテトを添えたムール=オ=ヴァン=ブラン、干しブラム入り兎のビール煮込みであるラバン=オー=ブリュノー、四角く柔らかいワッフルに赤ワインだ。そうしたものを食べながらだった。二人は話した。
「それで余計に気になります」
「寝る時とか風呂に入る時は普通にな」
「靴脱ぐな」
「そうしますから」
それでというのだ。
「踊らへんのとちゃいます?」
「服は着ててもな」
「まあ寝る時脱ぐ人もいますけど」
「靴は誰もが脱ぐな」
「そしてその靴が」
どうかとだ、ガルパンはサンチェスに真剣な顔で話した。
「多分です」
「原因か」
「はい」
まさにというのだ。
「おらっちの見たところ」
「そうか、ほなな」
「その靴を売っている店か」
「作ってる職人やな」
「そいつを調べて」
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