第七話 二度目の『誓い』
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に遠ざけて守ろうって勝手に考えた。だから、俺はこれまでずっと冴空との契約に関して濁してきてばっかだった。
でも、ある人に諭されて、冴空の俺との契約に対する気持ちも改めて聞いて……俺は……」
一呼吸を置いて、氷絃は下ろしていた視線を冴空の方に向ける。冴空はその氷絃の視線を受け入れるような表情だ。
「俺は、冴空と契約したいと思った。隣で、ずっと側にいて冴空を守りたいって、そう思った。もし、冴空がまだ俺と契約をしたいと思ってるのなら、俺と……契約してくれ」
頭を下げ、右手を差し出す。少し間を置いて、氷絃の手を小さな二つの手が包み込んだ。氷絃が顔を上げると、涙を浮かべた、満面の笑みの冴空が彼の眼に映った。
「はい! 不束者ですが、よろしくお願いします!」
その笑顔を見た瞬間、氷絃は再度誓った。この目の前にいる最愛の少女を何が何でも側で守ると。そして、この笑顔を忘れないと。
「────待たせてごめん、ありがとう」
氷絃はその一言を絞り出すのが、精一杯だった。
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