二十七 的
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した蛇を従え、ゆっくりと斜面を下りてゆく。
ずるり、と斜面を滑るように、彼は天地橋へと近づいていった。
(潮時か…?)
カブトと会話を続けていたヤマトは、サソリの顔の下で冷汗を掻いていた。
あまり会話を長引かせるとボロが出る。もう少し粘りたいところだが、慎重すぎると返って相手を取り逃がしてしまう可能性が高い。
内心、どうするか考えあぐねていると、カブトが違和感を覚えるような表情を浮かべた。
怪訝な視線を受け、ヤマトは裾の内に忍ばせたクナイを握りしめる。
「────面白そうな話ね…」
不意に、割り込んできた声に、ヤマトはクナイを振りかぶるタイミングを誤った。
同時に、大蛇丸の蛇に巻き付かれたカブトが顔を引き攣らせる。
「私も混ぜてくれない?」
フードつきの衣をそのままに、蛇からなんとか脱したカブトがヤマトの隣に並ぶ。
クナイを手にしたままのカブトをチラリと見やり、「サソリ様がクナイを出さなければ逃げ遅れるところでした」と謝礼を述べた。
自分と同じく、大蛇丸に対して警戒態勢を取るカブトを横目に、ヤマトはサソリの姿のまま、大蛇丸を睨み据える。
その心の内は、焦燥感に駆られていた。
(綱手様の推測が当たったな…)
五代目火影たる綱手に今回の任務に就く際、「思い過ごしなら良いが、大蛇丸と対峙する可能性もあるから覚悟しておいてくれ」と前以て伝えられていたヤマトは彼女の推測通りの展開に、サソリの顔の下で唇を噛みしめた。
(思い過ごし…のままで済みませんでしたよ、綱手様)
心の中で火影に呟きつつ、ヤマトはこれからどうするか算段をつける。
幸いなことに、カブトはヤマトがクナイを取り出したことを、大蛇丸に警戒しての行為だと勘違いしてくれている。
だからと言って、このままカブトと協力して大蛇丸と闘った場合、戦闘スタイルが本来のサソリと違うとすぐにバレてしまう。
しかしながら、ナル・シカマル・鬼童丸・左近達を呼べば、こちらの素性がバレてしまう。
どちらにしても手詰まりだ。
「その『暁』の装束…懐かしいわね」
「カブトを尾行してきたのか?」
「なァに。少し礼を言おうと思ってね…貴方が送り込んできたこの子────すごく重宝したわ」
自分のことを話している大蛇丸を、カブトはじっと見据えた。己の構えた手にチャクラを宿す。
青いチャクラに包まれた手はそのまま、考え事をしていたヤマトへ振り落とされた。
「なに…!?」
笠が飛ぶ。
首を狙った手刀に、ヤマトはたまらずサソリの変化を解いた。
カブトと、そして大蛇丸から距離を取る。
「サソリ…かと思
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