第七章
[8]前話
四人用の席に席が空いていることも幸いして二人で向かい合って座っている時にだった。リディアの手にあるものが宿った。
ここでリディアの心に言葉が語り掛けてきた、リディアは言葉が自分に話していることをそのまま向かい側の席の元春に話した。
「リリウオカラニのウクレレや」
「ハワイの女王様の」
「その人の楽器がな」
「自分の新しい神具やな」
「そや、そしてな」
リディアはさらに話した。
「この楽器の音楽は武器になる」
「バードらしくやな」
「あたしが武器として使えばな」
その時はというのだ。
「歌と音楽が敵にダメージを与える」
「それは何よりやな」
「しかもかなりの威力や、そして」
心の中に語り掛けてくる言葉は続いていた、リディアは元春に対してその言葉をさらに話していった。
「あたし自身も神託を適えて」
「そうしてやな」
「全体的に一回り強くなったわ」
リディア自身もというのだ。
「ほんまにな」
「そのこともよかったな」
「ほなな」
「ああ、今からな」
「次に行く場所に向かおうな」
是非にと言うのだった。
「そうしよな」
「この列車に乗って」
「あたし達の目的はこの世界を救うことや」
このこともだ、リディアは話した。
「そやからな」
「今からな」
「また動こうな、ただ」
ここでリディアはこうも言った。
「折角列車に乗ってるんやし」
「それでやな」
「列車の旅も楽しもうな」
「列車に乗るのはそのことも目的やしな」
「そういうことやな」
「今から行こうな」
「次の場所に」
リディアは元春に笑顔で話した、この時列車は動いた。リディアは動く列車から去ろうとしているホームを見た。その景色は決して悪いものではなかった。
永遠の行軍 完
2019・8・28
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ