第二幕その四
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「あの味がな」
「お酒によってそれぞれですね」
「おはぎやお饅頭はお茶だよ」
「あっ、確かにお茶と一緒に飲むといいですね」
恵梨香はそのお饅頭を見ながら船長に応えました。
「日本のお茶と」
「そうだね」
「それでも日本酒には合わないんですね」
「だから日本でお酒が好きな人はだよ」
日本酒が好きな人はというのです。
「甘いものは好きじゃないんだよ」
「そうなるんですね」
「しかし他の国そしてオズの国では違うんだよ」
「ワインとかがお菓子に合うからですね」
「そうだよ」
今度はビスケット挟んだその間にチーズがあるものを食べてからです、船長は赤ワインをグラスでぐいと飲みました。
そしてです、また言うのでした。
「この通り」
「そうですか」
「そう、そして飲みはじめると」
「止まらないのですね」
「いや、実に美味くて」
どんどん飲んでもう船長さんのお顔は真っ赤になっています。
「止まらないのだよ」
「じゃあ私も大人になったら」
「こうして飲むといいよ」
恵梨香ににこりと笑ってお話しました。
「これもまたお酒の楽しみ方なのだからね」
「そういうことですね」
「ドーナツにも合うよ」
モジャボロは今はエンゼルショコラを食べています。そうしてからワインを飲んでそうして言うのでした。
「どちらも美味しいよ」
「何か本当に美味しそうですね」
「実際にね」
言いつつさらに飲みます。
「楽しんでいるよ」
「そうですね」
「さて、そしてだよ」
「そして?」
「君達も食べているかな」
「はい」
笑顔で答えた恵梨香でした。
「凄く」
「それは何よりだよ、お菓子の牧場に来たら」
「それこそですね」
「ふんだんにね」
お菓子をというのです。
「食べないとね」
「そうしないとですね」
「ここに来た意味がないからね」
「その通りじゃ」
王様は月餅を食べつつ言いました、本当に色々なお菓子があります。
「わしは退屈と遠慮が嫌いじゃ」
「だからですね」
「皆どんどん食べるのじゃ」
遠慮なんかしないでというのです。
「よいな」
「はい、じゃあ」
「腹一杯食うのじゃ」
是非にというのでした。
「よいな」
「そうさせてもらいます」
「そしてじゃ」
「お腹一杯食べて」
「それからな」
「ドードー鳥ですね」
「赤いな、何故赤いかはな」
王様はこのこともお話しました。
「ここもカドリングだからじゃよ」
「赤一色の国だからですね」
「それでドードー鳥もじゃ」
この鳥もというのです。
「赤いのじゃ」
「そういうことですね」
「そういうこじゃよ」
まさにというのです。
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