第七十一部第五章 組み入れその三十三
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「軍人も然りで」
「カーストによるな」
「クシャトリア階級だけです」
カーストで軍人と定められている階級である。
「あくまで」
「ヴァイシャやシュードラはだな」
「彼等の職業を世襲しますので」
それでというのだ。
「どうしてもです」
「除外されているか」
「はい」
まさにというのだ。
「そうなっています」
「そうだな、私もマウリアの要人達と会うが」
「しかしですか」
「あの国に行ったことはない」
マウリアに関する文献は読んだことはある。
「だから目では知らない」
「そうなのですか」
「そちらに赴く部署に入ったこともない」
「では」
「やはり暗い」
マウリアについてはというのだ。
「自分でもそう思う」
「だからですか」
「今も君に聞いているのだ、しかし」
「その人物はですか」
「注意していこう」
アウトカースト層の彼はというのだ。
「その政府の主席か」
「そうした立場の様です」
「ではその彼を注視していこう」
「これから一体どうなるのか」
「それを見極めよう」
「それでは」
「マウリアも見る」
この国もというのだ。
「是非な」
「はい、それでは」
八条も頷いてだ、キロモトに応えた。
「その様にしていきましょう、ただ」
「国防省としてだな」
「軍事的に見ていきます」
「国防省だけにな」
「そうしていきます、マウリア軍は今はこれといった動きはないですが」
「技術的にもだな」
「配置も変えていません」
軍のそれもというのだ。
「特に」
「そうなのか」
「ですがこれからです」
「わからないな」
「我々への留学をかなり増やしていますし」
「サハラと同じくな」
「エウロパ軍ともです」
彼等ともというのだ。
「最近かなり接触しているとか」
「彼等ともか」
「はい」
実際にというのだ。
「そうしている様です」
「そうなのか」
「ですから」
「エウロパとの接触はな」
「はい、やはりですね」
「注意しないとな」
「マウリアはマウリアの考えで動いています」
この現実もだ、八条は言った。
「ですから」
「我々にもな」
「背を向けることもあります」
「過去もそうだったな」
「彼等はバランサーです」
人類社会における、だ。
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