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NARUTO日向ネジ短篇
【見い出すものは】
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「何が、不満なんだよ。ボルトは恵まれてるだろ、どうしてそれ以上望もうとするんだ?」

「オレが恵まれてるって? ……オレの親父が、火影だからって言いてぇのかよ。オレより年下のくせに、分かったようなこと言うなってばさ」


 ボルトは時々、強制的ではなく気が向いた時に日向家で叔母のハナビに掌底を習いに来ていた。その際に、額に呪印の刻まれていない次世代の日向一族のヒネルと話す機会があった。

……最初の内は他愛もない話をしていたが、ボルトが火影の父親の事で不平不満を漏らし始めた為、ヒネルはボルトの態度に疑問を持ち思った事を口にする。

「火影の息子……それもあるけど、ボルトの名前はネジ様に由来してるんだろ。ネジ様の名に恥じないように出来ないのかって言ってるんだよ」

「は? オレは別に、大戦の時に父ちゃんと母ちゃんを庇って死んじまったっていうネジのおじさんの代わりに生きてるわけじゃねーよ。名前だって、父ちゃんと母ちゃんが勝手にそう名付けただけだし……オレは、オレだってばさ」

「──おれは、日向の才に愛されたネジ様の生き様を尊敬してる。逢ってみたいけど、亡くなってしまってるからそれも叶わないし」

「じゃあ勝手に尊敬してるネジのおじさんみてぇに、お前が生きればいいじゃん」

「ボルトは……火影の父親を誇りに思えないのか?」

「オレは火影の親父なんか要らねぇ。里の、みんなの火影なんて──。オレのことをちゃんと見てくれる、分かってくれる父ちゃんが、いいんだ。
母ちゃんは父ちゃんの味方ばっかするし、オレのこと分かってくれねーし……。母ちゃんに関しては、何かもう諦めた。
……つか何が言いてぇんだよヒネル、オレの親父は生きてるし会おうと思えば会えるんだからワガママ言うなってか? 母ちゃんみてーなこと言うなよな、オレが今許せねぇのはヒマワリの誕生日を影分身なんかでめちゃくちゃにしやがった親父のことなんだよ! ヒマワリにあんな悲しそうな、寂しい顔させといて……何が火影だよ」

 そう言うボルトの顔も、怒っていながら寂しい表情をしているようにヒネルには見えた。


「影分身が急に消えたっていうのは、維持できなくなった事情があるんじゃ……」

「そもそもヒマワリの誕生日に影分身でしか帰ってこれねぇなら、最初から帰って来れないって分かってたほうがまだマシだってばさ! ケーキ持ってていきなり消えて、落としたケーキぐちゃぐちゃにしやがって……トラウマにもなるだろ。
──あ、オレしばらく日向家の方には来ねぇから。掌底の修行やらしてもらってるけど、オレ白眼じゃねぇし柔拳使えるわけじゃねーしな……それにオレ、サスケのおっちゃんに修行つけてもらえることになったからさ」

「サスケのおっちゃんって……、あのうちはサスケさん?」


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