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星河の覇皇
第七十一部第五章 組み入れその三十一

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「そうなります、あの国も」
「エウロパと同じだけ大きな動きだな」
「歴史の転換点を迎えます」
 分裂から統一、それに向かうというのだ。
「まさに」
「その通りだな」
「そして最後にですが」
「マウリアだな」
「あの国は再びアウトカースト層を加えます」
「国家のシステムの中にだな」
「それまではマウリアにいながらです」 
 それでもというのだ。
「実はです」
「マウリアの戸籍にもな」
「載っていませんでした」
 人口統計に出ていなかったのだ。
「俗に三百億と言われていますが」
「より多いという説もあるな」
「はい」
 この説は実際にある。
「千億ともです」
「相当な多さだ」
「全くです」
「連合は不法出国者で百億だった」
 今回の件のことだ。
「それでかなりの問題だったが」
「千億となりますと」
「そんなものではないな」
「はい、実に」
「その総生産もかなりだな」
「マウリアの総生産に匹敵するともです」
 この説もというのだ。
「あります」
「とかく色々と言われているな」
「はい、その彼等についての人口統計が行われ」
「産業や資産のこともな」
「調べられます」
 彼等のそういったものもというのだ。
「そしてです」
「そのうえでだな」
「正式にマウリアの社会に組み込まれます」
 そうなるというのだ。
「彼等も」
「それが大きいな」
「はい、そして」
 八条はさらに言った。
「既にお聞きとは思いますが」
「アウトカースト層の中にだな」
「彼等の大統領といいますか」
「指導者がだな」
「相当な方だとか」
 このことも話すのだった。
「噂では」
「そうか」
「はい、ですが」
「その実態はか」
「まだです」
 今の時点ではというのだ。
「謎に包まれています」
「名前もか」
「それはわかっていますが」
「しかしか」
「それも本名かどうか」
「わからないか」
「そうなのです」 
 実際のところというのだ。
「どうにも」
「つまり何もかもがか」
「わかっていません」
「まだか」
「何しろ戸籍にもです」 
 それすらというのだ。
「載っていない、完全にです」
「表に出ていなかったからだな」
「マウリアという国にすら」
「そうした人物だからか」
「はい、まさにです」
「何もわかっていないか」
「そうです」
 その人物のことはというのだ。
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