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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百二十三話 人事刷新です。
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後任に任命すればよいと思うか?」
「ラインハルト様も、お人が悪い。既にお心に決められた人間がいらっしゃるのでしょう」
ラインハルトは「フッ」とキルヒアイスに笑いかけた後、イルーナを見た。
「ルッツが良い」
「ルッツ?」
あまりにも意外な名前がラインハルトの口から出てきたので、イルーナは驚いた。
「ルッツには独創性はない。しかしながら、これまで堅実かつ重厚な指揮ぶりで我が陣営を支えてきた。それはワーレンにも言えることだが、ルッツにはもう一つよき点がある」
「それは?」
「ルッツには独創性があることだ」
「???」
ラインハルトは先の言葉で独創性を否定しておきながら、それをもう一つの美点と言ったのである。これにはイルーナだけでなく、キルヒアイスも首を傾げた。
「あぁ、なるほどね!!」
アレーナが不意に言葉を発したので、一同は彼女を見た。
「何の事はないわ。一言で言えば機会を与えること。そうでしょう?」
「流石はアレーナ姉上だ。まさにその通り。ルッツには機会を与えるのですよ、イルーナ姉上」
ラインハルトの微笑は、子供の頃の、姉たちにはわからない悪戯を思いついた時の顔そのものだった。
「それでね、ラインハルト」
イルーナ・フォン・ヴァンクラフトが躊躇いがちに口を開いた。
「私も、ローエングラム陣営参謀総長の職責を辞任したいの」
部屋の空気が止まったのだとイルーナは思った。実際そう思われても仕方のないことをしゃべってしまったのだ。
「出立前、あなたに言われ、アンネローゼに言われ、アレーナに言われ、そして諸提督にも言われ・・・・私の犯した失態が現実化する前に修正したいの。取り返しのつかなくなる前に」
「具体的に何を、ですか?」
「私たちはいつの間にか私たちの間だけで、物事を決定するようになってしまったような気がするの。ローエングラム陣営がまだひ弱だったころはそれでもよかったでしょう。けれど今はそうではないわ。銀河帝国一の軍事力、組織力を持つローエングラム陣営においては一部の人間が決定すべき問題よりも皆で結論を出した方が良い問題の方が多いわ」
ラインハルトはしばらくイルーナを見ていたが、低い声で言った。
「残念ですが、イルーナ姉上。その提案は受け付けられません」
「何故!?」
「平素ならばそれで良いでしょう。また私自身も会議の意義を否定する気は毛頭ありません。しかし今は戦時下なのです。時間をかけてより良い選択肢を選ぶよりもさらに重要な物があります。人命というものが」
「・・・・・・・・・。」
「そのような場合において『動かなかった』『選択しなかった』という結末を残せば、少なくとも私は生涯後悔するでしょう」
「ラインハルトは、自信があるの
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