第7章:神界大戦
第217話「薄氷の希望」
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き、砲撃魔法を真強に直撃させる。
「唸れ、魄翼……!」
「射貫け……“朱雀落”!!」
「ッ……“凶風”!!」
ユーリの魄翼が真強を両サイドから抑え込み、すかさずとこよと紫陽が至近距離から矢と瘴気を用いた風の刃を直撃させる。
どれも障壁に阻まれたが、それでも真強はその場に立ち止まった。
「“決して砕かれぬ闇”……!!」
そして、事前に集束させていたユーリの魔法が放たれた。
全てを呑み込む闇の砲撃は、真っ直ぐに真強へと向かっていく。
事前に防御の用意をしていなければ、優輝達の誰も咄嗟には防げない攻撃だ。
故に、目の前の神にも効くだろうと、ユーリは思っていた。
「決して砕かれぬ闇、か」
―――だが。
「イリス様と比べるのも烏滸がましい」
真強は、それを鈍器の一振りで打ち払った。
「なっ……!?」
全力の一撃が容易く防がれ、ユーリ含め何人かが驚愕の声を上げた。
「ぉおっ!!」
「ッ……!」
直後、転移で肉薄した優輝の一撃が、真強に炸裂する。
しかし、やはり防がれてしまう。
「(通じない、訳じゃない!!)」
だが、真強は防御を取っていた。
そして、防いだ体勢から体を動かす事にも成功していた。
その事から、決して攻撃が通じない訳ではないと優輝は確信する。
「は、ぁっ!!」
転移による死角への回り込みは使用せず、正面から優輝は追撃する。
下手に攻撃しても防がれてカウンターを受けるのが目に見えていたからだ。
「ふん!!」
攻撃が防がれ、鈍器が振るわれる。
それを紙一重で身を捻る事で躱し、追撃を放つ。
だが、それを無効化するように剛腕が繰り出され、優輝は後方へ吹き飛んだ。
―――ブシッ……!
「ぬぅ……!?」
その時、真強の拳から血が溢れた。
「っづ……どうだ。少しは効いただろう?」
吹き飛んだ優輝は、“天使”を下敷きにしながらも既に体勢を立て直していた。
手には、刀身の砕けた剣が握られていた。
その剣は“デュランダル”。逸話により“折れない”と言う概念を持つ剣だ。
神界において逸話による概念効果は強い。
それを利用して、優輝は捨て身のカウンターで剣を拳に突き出したのだ。
結果、逸話の概念効果を以ってしても剣は砕けたが、攻撃は通じた。
「そのような手を使ってくるとは……だが……」
「ッ……!」
「それだけでは倒せんぞ?」
瞬時に優輝へ肉薄。その動きはとこよ達にも見切れなかった。
剛腕による手刀が優輝へと繰り出される。
「ぉおっ!!」
「っ……!」
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