第7章:神界大戦
第217話「薄氷の希望」
[5/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ば、“性質”も……!」
「分析する余裕がまだあるか。……そうとも、儂の名は真強。“強い性質”を持つ。貴様に“性質”明かすのも、また“性質”故」
「………!」
その言葉に優輝は歯噛みする。
“性質”はその神が“そう在るべき”として備わるモノだ。
故に、“強い”とただ存在する真強は、文字通りただただ“強い”。
「(……なるほど。通りで直接的な戦闘では歯が立たない訳だ)」
冷静に分析する。
間違いなく、今の優輝では通常戦闘において真強に敵わない。
今まで出会って来たどの敵よりも、“戦闘”において強かった。
「……感情が消えたと聞いていたが、どうやらそうでもないようだな」
「……なんだって?」
真強の呟きに、優輝は思わず聞き返した。
「悠長な事をしていれば、足元を掬われるだろうな」
「何を言って―――」
「今の貴様には関係のない事だ」
刹那、鈍器が振るわれる。
優輝は紙一重でそれを躱すも、風圧で軽く吹き飛ばされた。
即座に転移して間合いを離し、体勢を整える。
「「ッ……!!」」
「甘いぞ」
直後、とこよとサーラが背後から攻撃を仕掛ける。
真強のサイドからは、ユーリと紫陽が挟撃を狙っていた。
だが、二人の攻撃を受け止められ、投げ飛ばされてしまう。
紫陽とユーリはその二人をそれぞれ受け止めさせられ、攻撃を中断した。
「ッ……気配を消してこれ……!?」
「遅いわぁっ!」
「くっ……!」
そのままとこよへ肉薄した真強はその剛腕をとこよに叩きつけようとする。
咄嗟に紫陽が障壁を張り、同時に霊術を当てて阻止しようとするが……
「ふん!」
「ッ!?」
そのまま剛腕を振るわれた。
放った霊術がまるで効かない事に紫陽ととこよは動揺してしまう。
「……ほう」
だが、辛うじてとこよの防御が間に合い、拳が逸れて直撃は避けられた。
「阻止出来ないと見てずらしたか」
それだけじゃない。真強が視線を横に向けると、その先になのはと鈴がいた。
なのはが砲撃を、鈴が矢を全力で放ち、辛うじて腕の軌道をずらしたのだ。
そして、とこよの刀で逸れるように直撃が避けられた。
「はぁああっ!!」
「………」
―――“Neun S?belhieb”
サーラが肉薄し、九連撃を背後から放つ。
しかし、真強はそれを無防備に受け止めた。
体の表面に張られた障壁が、全て防御してしまっていたのだ。
「『サーラ!』」
「ッ!」
僅かに動揺したサーラは、脳内に響いたユーリの念話で我を取り戻す。
咄嗟に飛び退
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ